霧島屋久国立公園
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霧島屋久国立公園(きりしまやくこくりつこうえん)は鹿児島県を中心とする南九州の主要な景勝地に設けられた国立公園。霧島山を中心とする霧島地域、桜島、佐多岬周辺、薩摩半島南岸を中心とする錦江湾地域、そして屋久島を中心とする屋久島地域の3箇所で構成される。
総面積54,833haに及び、年間利用者は1,000万人を超える。一帯は霧島火山帯に属し、霧島温泉郷、指宿温泉、屋久島の尾之間温泉など温泉地が豊富にあることから、訪れる人も多い。
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[編集] 歴史
1934年(昭和9年)3月16日、霧島山周辺の東西約22km、面積202km2の領域が霧島国立公園として、瀬戸内海国立公園、雲仙国立公園(現雲仙天草国立公園)と共に日本で最初の国立公園に指定された。1964年(昭和39年)3月16日には、錦江湾地域に指定されていた国定公園である錦江湾国定公園(1955年9月1日指定)及び屋久島地域が編入されたことにより、現在の公園名となる。
[編集] 自然
霧島地域は韓国岳を始めとして、20数座の火山を持ち、火口湖が多い。また、シイ、アカマツなどの自然林も豊富に残り、ミヤマキリシマが咲き誇る。
錦江湾地域は現在もなお、活発な火山活動を続ける桜島、九州で唯一の天然湖である池田湖、優美な山容を誇る開聞岳、海蝕崖が発達した佐多岬をはじめ、世界最北のマングローブ林である旧喜入町のアコウ生息地や陸繋砂州の知林ヶ島など変化に富む。
屋久島地域は海岸から宮之浦岳山頂まで見事な植生の垂直分布が確認され、また樹齢3,000年ともいわれる屋久杉が屹立し、また野生動物も豊富に確認されており、生物学上にも貴重である。