錦織神社
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錦織神社 | |
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神社本殿(中央)と摂社(両側) |
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所在地 | 大阪府富田林市宮甲田町9−46 |
主祭神 | 建速素戔嗚命、品陀別命、菅原道真 |
社格等 | 郷社 |
創建 | 不明(平安時代中期?) |
本殿の様式 | 錦織造 |
例祭 | 秋期大祭(10月第二土曜) |
錦織神社(にしきおりじんじゃ)は、大阪府富田林市にある神社。 ただし地元では、錦織を「にしこり」「にしこおり」「にしごり」というふうに訛って呼んでいる。 所在地は本来の錦織地区からはかなり離れている。(錦織地区は神社の最寄り駅からさらに一駅南側の一帯である。 ちなみに、錦織公園の呼び方は公式に「にしこおり」と案内されている。)
[編集] 概要
神社のある地域は、太古は「錦部(にしごり)部」と呼ばれていたようで、旧くは織物の技術を持つ人々が百済より渡来し住みついていたとされている。神社は錦部部(錦部氏)の氏神である。 創建年代は不明であるが、昭和10年(1935年)の本殿修理の際に地中から平安時代中期の丸瓦・平瓦が発見され、そのころかそれ以前に創建されたと推定されている。
川西小学校の門の横に鳥居があり、そこから約150メートルの長い参道が続いている。社務所と拝殿の間をくぐりぬけると、目前に本殿とその両横に摂社殿が並んで見える。 主祭神は、建速素戔嗚命、品陀別命、菅原道真 であり、それぞれ中央、左側、右側の社殿に祀られている。
現在の社殿は天平18年(1363年)の建築で、屋根の建築に特徴が見られ、軒は丸みを帯びた いわゆる唐破風であり、屋根の斜面正面につけられた三角形の千鳥破風が唐破風の上に載っており、「正面千鳥破風、軒唐破風付き」と称され、室町時代の神社建築としては珍しく、貴重なものとされる。 この建築様式は江戸時代に建築された神社に多く採用され、「錦織造り」と呼ばれ、日光東照宮にも影響を与えたといわれている。 本殿、両摂社とも国の重要文化財に指定されている。