郎坊事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
郎坊事件(ろうぼうじけん)とは、1937年7月、中華民国の郎坊でおきた事件である。
[編集] 概要
1937年、蘆溝橋事件以来、日中関係は緊迫していた。7月25日、日本の中国駐屯軍は中国側責任当局と折衝のうえ、その了解のもとに電信部隊を少数の護衛部隊を付け、郎坊付近の軍用電信機の修理に派遣した。しかし同方面に駐屯していた張自忠麾下の第三十八師の一部が作業中の日本軍をふいに襲撃し、日本軍はこれと激戦のすえ、撃退した。
この事件は中国側の不誠意を証明するものであり、日本の不拡大方針によって漸次、落着するとおもわれた北中国の事態を決定的に重大化させた。