遠藤哲夫
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遠藤 哲夫（えんどう てつお、1943年 - ）は、日本の著述家、プランナー、フリーライター。新潟県南魚沼郡六日町（現南魚沼市）出身。新潟県立六日町高等学校、法政大学中退。大衆食の会代表。通称「エンテツ」「大衆食堂の詩人」。
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[編集] 概要
法政大学を中退後、1971年より食品・飲食店のプランナーの道へ進む傍ら、大衆食、大衆食堂についての著述業を行っている。「美食」や「粗食」ではなく大衆食としての「快食」を追求し、汁かけめしをその典型であると語っている（『汁かけめし快食學』、359頁）。著書『ぶっかけめしの悦楽』においては、汁かけめしの旨さ、凄さについて主観的探求を行い、そのなかでカレーライスを汁かけめしの一種として位置付けた。遠藤の著書については、「奇書」と位置付けられると本人が語っているが、日本コナモン協会会長の熊谷真菜からは、庶民とは何か、自分が食べたいように食べるのがよい、という至極当然のことを再確認させる書であると評価されている（『汁かけめし快食學』、363頁）。
[編集] みそ汁ぶっかけめし
遠藤は著書のなかで、みそ汁ぶっかけめしは「下品」という偏見に対して、みそ汁ぶっかけめしは日本文化史上に欠くことの出来ない存在であり、これを無視しては日本の食事や真実、日本人のアイデンティティは解明できない、と厳しく主張を行っている（『汁かけめし快食學』、363頁）。遠藤は、こうした味覚に対して「下品」と格付けする感覚は明治以後と推測し、その根底に、濃厚な味を下品とする貴賎意識の存在を指摘する（同書、185頁）。本来味覚自体に貴賎はなく、近代にそうした感覚をゆがめてしまったとして、食べ物や味覚に対して上下でない相対的・総合的な位置づけの必要性を指摘している（同書、186頁）。
[編集] 著書
- 『大衆食堂の研究 東京ジャンクライフ』、三一書房、1995年。(ISBN 4-380-95252-5)
- 『ぶっかけめしの悦楽』、四谷ラウンド、1999年。(ISBN 4-946515-37-2)
- 『汁かけめし快食學』（ちくま文庫）、筑摩書房、2004年。(ISBN 4-480-03978-3)
- 『東京定食屋ブック』、交通新聞社、2002年。（ISBN 978-4330715025)
[編集] 関連項目
- ねこまんま - 遠藤自身が公式サイトを利用したねこまんまの分類を試みており、結果を著書にまとめている。
[編集] 参考文献・出典
- 前掲書 『汁かけめし快食學』
- 遠藤哲夫「＜特集 おいしいとは・うまいとは＞大衆食と「普通にうまい」 」 webマガジンen、2002年。
[編集] 外部リンク
- ザ大衆食 - 公式サイト。
