造花
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造花(ぞうか)は、本物の花に似せて作られた花のことである。枯れてしまう本物の花と違い、造花はいつまでもその状態を保つことができる。 花だけの場合もあるが、茎や葉をつけたもの、中には植木鉢に植わった姿そのままを再現したものもある。方向性としては、花に見えればなんでも良い、時には明らかに空想的な花と言うのもあり、逆に特定の植物の種を模したもの、出切るだけ本物に近づけようとする方向もある。
また造花は鑑賞する楽しみだけではなく、新しく作る楽しみも味わうことができる。
造花には手芸で作られる精巧なものや花紙を折って作る簡単なものなど様々なものがある。商品として市販されているものは、使用する素材やその用途により以下のように呼びわける。
- 香港フラワー
- 植物体の全てをビニールで模造した造花で、一見して安っぽいのが特徴。かつては造花の代名詞であったが、シルクフラワーにその地位を譲り、製品自体も廃れ目にすることも無くなった。
- シルクフラワー
- 名前にシルクとあるが絹ではなくポリエステルを主な素材としている。当然絹の高級感とは無縁でこれもかなり安っぽいが、香港フラワーよりは幾らか見栄えはする。この言葉自体が世界各国で造花を意味する普通名詞として通用する。
- 水中花
- 水中に投じると花や葉が開く造花で、夏場に涼を得たいときに金魚の入った水槽や金魚鉢、透明なガラスのコップなどに投じて観賞する。季節商品であり、それなりに見えればいいという考えから他の造花に比較してつくりは稚拙だが、沈んだときの演出効果を考えて色使いは原色を多用したかなり派手なものになっている。また水を入れた器のサイズに制約されるので全体的に小さく、水中に沈んだときに重石となる鉢に相当する部分がかならず付いている。素材は古くは和紙製だったが、現代のものはこれもまたポリエステル製である。