谷口善太郎
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谷口 善太郎(たにぐち ぜんたろう、1899年10月15日-1974年6月8日)は日本の小説家、政治家である。衆議院議員を6期つとめた。小説家としては、ペンネームの須井一(すい はじめ)・加賀耿二(かが こうじ)で知られることも多い。
石川県能美郡辰口町出身。京都に出て清水焼の労働をしながら労働運動に従事する。1931年、友人の名『須井一』を借りて執筆した「綿」が評判になる。その後、「幼き合唱」などの作品を書き、プロレタリア文学の新進作家として注目された。ところが、検挙された友人が、実際の執筆者と誤認され、小説を書かないと当局に約束したために、ペンネームを『加賀耿二』に変更する。この名前で長編「清水焼風景」を書く。
戦後は政治運動に参加し、1949年の第24回衆議院議員総選挙に、日本共産党公認で京都府第1区 (中選挙区)から出馬して当選を果たす。次の選挙では落選したが、1960年の第29回衆議院議員総選挙で返り咲いてからは1972年まで5回連続当選を果たし、京都における共産党の中心的な存在として活躍した。1974年、在職中に死去した。