蓮華寺 (米原市)
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蓮華寺(れんげじ)は、滋賀県米原市(旧坂田郡米原町)にある浄土宗本山(旧時宗大本山)。山号は八葉山。本尊は発遣の釈迦如来と来迎の阿弥陀如来の二尊。
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[編集] 歴史
聖徳太子によって開かれた寺と伝えられ、当初は寺号を法隆寺と称したという。1284年(弘安7年)当地の地頭で鎌刃城主土肥元頼が、良忠の弟子とされる一向を招いて寺を再建し、八葉山蓮華寺と号した。蓮華寺は良忠の鎌倉における自坊の旧名である。裏山に一向の荼毘地跡の杉と墓所がある。1333年(元弘3年:正慶2年)六波羅探題北条仲時の軍勢がこの寺で自害している。時の住持がかれらに法名を与え、過去帳に登載したのが有名な『陸波羅南北過去帳』である。寺内にあるその主従の墓とされる一石五輪塔群は近代になってから整備されたもので、別に向かいの六波羅山とよばれるところの麓に五輪塔がある。その後、一向と同じ念仏勧進聖の一遍の時衆と同一視されるにおよび、当寺は時宗一向派本山と位置づけられ近世を経る。さかんな独立運動の結果、1943年になり浄土宗に末寺とともに転宗し、本山として現在に至る。ただし時宗に残留した末寺も少なくない。斎藤茂吉は、恩師佐原窿応が当寺49世住職になったことから、参詣して短歌を残している。大橋俊雄が晩年貫首になった。本堂に宝物室があり、志納で拝観できる。
[編集] 文化財
- 重要文化財(国指定)
- 紙本墨書陸波羅南北過去帳
- 梵鐘 弘安七年(1284年)銘
- 滋賀県指定文化財
- 絹本著色一向上人像
[編集] 所在地
- 滋賀県米原市番場511
米原駅より湖国バスにて約10分、「番場」ないし「蓮華寺下」から徒歩すぐ
[編集] 関連寺院
- 天童佛向寺(山形県天童市。浄土宗)
- 宇都宮一向寺(栃木県宇都宮市。時宗)
- 小栗一向寺(茨城県筑西市。浄土宗)
- 長谷一向寺(茨城県古河市。時宗)