給食当番
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給食当番(きゅうしょくとうばん)とは、給食に際し児童生徒から選出された配膳係を言う。交代制によりおこなわれる。
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[編集] 当番の仕事
- 給食室(センター方式の場合は配膳室)から給食を運ぶ[1]。
- クラスの生徒へ配膳する。
- 食べ始め・食べ終わりの号令(日直や中学校の場合保健(体育)委員が言う場合もある)。
- 食べ終わった食器類を給食室(センター方式の場合は配膳室)に返す。
[編集] 当番の任期
当番の期間は学校や学級担任の考え方によって様々であるが、多くは一週間程度で、当番は数人で構成している(あらかじめ決められた班によるローテーション制が多い)。エプロン・三角巾又は、帽子、マスクなどを着用し、マスクを除いた着用具は洗濯をした後、次の当番へ渡す。マスクや洗濯のために持ち帰った着用具は忘れ物となりやすい。学期末の当番のエプロンは家庭へ持って帰らないで学校等でクリーニングへ出す学校もある。
白衣・帽子・マスクは給食当番の人のみ着用し配膳の仕事が終わると、それらを脱ぎ給食を食べるのが一般的だが、学校のきまりやクラス担任の指導方針の違いによりいくつかのパターンがあるようだ。
[編集] 給食当番の服装
基本的に給食当番は、白衣(白の他、色々な色のものがある)、 三角巾又は、帽子、マスクなどを着用する。
[編集] 給食白衣の種類
各学校で白衣タイプと割烹着タイプが存在する。白衣タイプは、ボタンがシングルのもの、ダブルのものの二つがある。割烹着タイプは、昔は後ろで紐を結ぶタイプだったが現在は、低学年の児童にとって、割烹着の後ろヒモを結ぶのは容易な事ではなく、マジックテープのタイプが出ている。最近の白衣は繊維上に付着した細菌や微生物の増殖を強力に抑制し、O-157を含む大腸菌、黄色ブドウ球菌、肺炎かん菌、緑膿菌などに対する抗菌効果があるらしい。またエコロジーなペットボトルを使った物も存在する。
[編集] 給食当番の意義
大人数の食事を短時間で用意するためには、数人からなるグループによる準備が最も効率がよいと思われる。また、これは学級の各種係と同様に、責任感、自主性、相手を思いやる気持ちを育むものだとされている[2]。1995年に全国の小中学生の保護者およそ5000人を対象にしたアンケートでも、学校給食の良いところとして「給食当番等の共同作業ができる」との回答が1割以上あった。[3]
[編集] 脚注
- ^ 1クラス分の料理を入れた容器を持ち運ぶため、とくに小学校低学年の児童にとっては運びづらく、転倒などの事故も発生しやすい。こうしたことから現在ではワゴンを用いた運搬も多くの学校で取り入れられている。
- ^ たとえば宇都宮市教育委員会
- ^ 日本スポーツ振興センター 平成7年度「児童生徒の食生活等実態調査結果」