紀州鉄道線
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紀州鉄道線(きしゅうてつどうせん)は、和歌山県御坊市にある御坊駅から西御坊駅までを結ぶ紀州鉄道の鉄道路線である。
目次 |
[編集] 路線データ
[編集] 運行形態
すべて御坊~西御坊間の運転で、本数は昼間時間帯でおおむね毎時1~2本程度である。 紀勢本線の列車に接続するようにダイヤが組まれている。
[編集] 利用状況
[編集] 輸送実績
紀州鉄道線の輸送実績を下表に記す。表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
年 度 | 輸送実績(乗車人員):万人/年度 | 輸送密度 人/km・1日 |
特 記 事 項 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
通勤定期 | 通学定期 | 定 期 外 | 合 計 | |||
1985年(昭和60年) | 9.8 | 7.6 | 16.5 | 33.9 | 552 | |
1990年(平成2年) | 7.6 | 4.0 | 12.6 | 24.2 | 526 | |
1995年(平成7年) | 6.2 | 1.0 | 12.1 | 19.3 | 414 | |
2000年(平成12年) | 4.2 | 1.6 | 6.2 | 12.0 | 259 | |
2001年(平成13年) | 4.7 | 1.5 | 5.3 | 11.5 | 249 | |
2002年(平成14年) | 5.0 | 1.4 | 4.4 | 10.8 | 236 | |
2003年(平成15年) | 4.8 | 1.8 | 4.1 | 10.7 | 234 | |
2004年(平成16年) | 5.0 | 1.3 | 3.9 | 10.2 | 222 | |
2005年(平成17年) |
[編集] 収入実績
紀州鉄道線の収入実績を下表に記す。表中、収入の単位は千円。数値は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
年 度 | 旅客運賃収入:千円/年度 | 運輸雑収 千円/年度 |
総合計 千円/年度 |
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通勤定期 | 通学定期 | 定 期 外 | 手小荷物 | 合 計 | |||
1985年(昭和60年) | 7,914 | ←←←← | 19,443 | 0 | 27,537 | 975 | 28,332 |
1990年(平成2年) | 5,019 | 1,682 | 17,141 | 0 | 23,842 | 129 | 23,971 |
1995年(平成7年) | 3,912 | 421 | 16,078 | 0 | 20,411 | 326 | 20,737 |
2000年(平成12年) | 2,919 | 733 | 8,936 | 0 | 12,588 | 171 | 12,759 |
2001年(平成13年) | 3,309 | 637 | 7,627 | 0 | 11,573 | 128 | 11,701 |
2002年(平成14年) | 3,462 | 674 | 6,407 | 0 | 10,543 | 231 | 10,774 |
2003年(平成15年) | 3,342 | 826 | 5,910 | 0 | 10,078 | 99 | 10,177 |
2004年(平成16年) | 3,390 | 630 | 5,626 | 0 | 9,646 | 79 | 9,725 |
2005年(平成17年) |
[編集] 歴史
街外れにある紀勢本線御坊駅と御坊市街地とを結ぶ目的で、1928年12月24日に御坊臨港鉄道が設立され、1931年に御坊~御坊町(現在の紀伊御坊)間が開業、1934年に日高川駅まで開業し全通した。1973年に紀州鉄道に社名を変更したが、今でも地元では「りんこう」と呼ぶ人が多い。
1955年~1984年の間、西御坊駅から西方の大和紡績和歌山工場までの引込線があり、貨物輸送を行なっていた。
1989年に、末端の西御坊~日高川間0.7kmが廃止された。
- 1931年(昭和6年)6月15日 - 御坊~御坊町(現在の紀伊御坊)間 (1.74km) が開業
- 1932年(昭和7年)4月10日 - 紀伊御坊~松原口(現在の西御坊)間 (0.9km) が開業
- 1934年(昭和9年)8月10日 - 西御坊~日高川間 (0.7km) が開業し全通
- 1941年(昭和16年)12月8日 - 財部駅、中学校前駅、日の出紡績駅廃止
- 1955年(昭和30年)6月 - 大和紡績和歌山工場(美浜町吉原、現ダイワボウマテリアルズ株式会社和歌山工場)までの専用線 (0.85km) 開通
- 1957年(昭和32年)10月1日 - 市役所前駅新設
- 1973年(昭和48年)1月1日 - 御坊臨港鉄道から紀州鉄道に社名変更
- 1979年(昭和54年)8月10日 - 中学校前駅跡近くに学門駅新設
- 1984年(昭和59年)2月 - 国鉄の貨物合理化に伴い貨物営業を廃止
- 1984年(昭和59年)6月 - 大和紡績和歌山工場専用線廃止
- 1989年(平成元年)4月1日 - 西御坊~日高川間が廃止
[編集] 駅一覧
御坊駅 - 財部駅(たからえき) - 中学校前駅 - 学門駅 - 紀伊御坊駅 - 市役所前駅 - 西御坊駅
[編集] 廃止区間
西御坊駅 - 日の出紡績駅 - 日高川駅
- 日の出紡績駅はこの区間の廃止前に廃止。日の出紡績(日出紡績)とは大和紡績の前身。
- 廃止区間は、線路(レール)がほぼそのまま残されている(踏切跡など、一部撤去されたり埋められている場所はある)。これは、将来的に日高川河口の港湾整備が進んだ場合の復活を考慮しているためと説明されている。ただし放置状態なので線路の状態は悪く、また途中にあった橋梁も撤去されている。
西御坊駅 - (大和紡績和歌山工場)
- 貨物専用の引込線で、この引込線跡も半分ほどの部分に線路(レール)が残っている。また、現ダイワボウマテリアルズ和歌山工場の正門横には、この引込線が通っていたゲートの跡が確認できる。
[編集] 接続路線
御坊駅:紀勢本線(きのくに線)