第一九航空隊
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第一九航空隊(だい19こうくうたい）および昭和17年11月1日に改称した第九五二海軍航空隊(だい952かいぐんこうくうたい）は、日本海軍の部隊の一つ。太平洋戦争序盤・中盤にマーシャル諸島防衛・哨戒に従事した。
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[編集] 沿革
ウェーク島・ミッドウェー島・ハワイ諸島と対峙するマーシャル諸島防衛のため、昭和16年1月15日に第六根拠地隊が設置され、哨戒航空隊として一九空を臨時編制して編入した。クェゼリン環礁の東端に位置するエビジェ島に建設していた水上機基地の落成に合わせて編制したもので、環礁北端のルオット島に陸上機飛行場が完成するまでは、マーシャル諸島唯一の飛行場として機能した。エビジェを基地としてハワイ方面の動向を探るのが主な任務で、開戦時の重要作戦であったウェーク島攻略作戦には、最も戦場に近い航空隊でありながら参加していない。
- 昭和16年1月15日 臨時編成し開隊。第六根拠地隊附属。(水上偵察機6) 。
- 昭和16年10月頃 ルオット飛行場竣工。千歳海軍航空隊が進出。長距離哨戒を一九空より継承。
- 昭和16年11月下旬 横浜海軍航空隊がヤルート環礁イミエジ島に進出。以後一九空は近距離哨戒に専念。
- 昭和16年12月上旬 開戦に備えイミエジに3機派遣。
開戦時はエビジェ・イミエジを拠点に東方海上を哨戒。
- 昭和17年2月1日 マーシャル諸島に機動部隊接近。クェゼリン・ヤルート空襲、マロエラップ環礁に艦砲射撃。
エビジェ隊・イミエジ隊ともに全機出撃中のため機体被害なし。機動部隊の追尾に成功するが、攻撃隊の接触に失敗。
- 昭和17年7月24日 第六根拠地隊と第四空襲部隊（千歳空・第一四航空隊）が対潜哨戒協定。
- 昭和17年8月17日 アメリカ海兵隊がギルバート諸島マキン島に奇襲上陸。イミエジ隊が偵察攻撃。
- 昭和17年10月28日 ギルバート諸島東方海上の水上艦による哨戒を打ち切り。エビジェ隊2機をアベママ島に派遣し哨戒を代行。
- 昭和17年11月1日 「第九五二海軍航空隊」に改称。
- 昭和18年7月4日 マキン島水上機基地竣工。二式水上戦闘機を投入。
- 昭和18年9月10日 被雷した給油艦「知床」の曳航作業を護衛。
- 昭和18年11月14日 ギルバート諸島に機動部隊接近。空襲でイミエジ基地大破。
- 昭和18年11月20日 タラワ島・マキン島に上陸前空襲。マキン島基地大破。
- 昭和18年11月21日 マキン島地上戦開始。24日玉砕。
- 昭和18年12月14日 クェゼリン環礁空襲開始。半月でエビジェの稼動機は4機に激減。
- 昭和19年1月30日 クェゼリン環礁に上陸前空襲。全機喪失。
- 昭和19年2月4日 エビジェ島地上戦開始、同日陥落。九五二空要員を含む470名玉砕。
- 昭和19年3月1日 解隊。
主要基地であったエビジェとマキンで地上戦が展開されたため、九五二空要員の被害は甚大であった。イミエジに残留した要員は八〇二空要員と行動をともにしてウオッゼ環礁経由でマリアナに撤退したが、ウオッゼに残留した要員は艦砲射撃と飢餓で死者が続出した。
[編集] 主力機種
[編集] 歴代司令
- 竹内馨（昭和16年1月15日‐）
- 中島第三（昭和16年10月1日‐）
- 園山斉（昭和17年4月1日‐）
- 岡田四郎（昭和17年9月5日‐）
- 堀家義一（昭和18年10月25日‐昭和19年8月1日解隊）
[編集] 参考文献
- 『日本海軍編制事典』（芙蓉書房出版 2003年）
- 『航空隊戦史』（新人物往来社 2001年）
- 『日本海軍航空史2』（時事通信社 1969年）
- 『戦史叢書 海軍航空概史』（朝雲新聞社 1976年）
- 『戦史叢書 中部太平洋方面海軍作戦1』（朝雲新聞社 1970年）
- 『戦史叢書 中部太平洋方面海軍作戦2』（朝雲新聞社 1973年）
- 『参拾壱 頁』（個人サイト）
- 『連合艦隊海空戦戦闘詳報別巻１』（アテネ書房 1996年）
