程邃
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程邃(てい すい、男性、1605年 - 1691年)は、中国明末清初の篆刻家・書家・画家である。
字を穆倩(ぼくせん)、号は垢区・垢道人・青溪朽民・野全道者・江東布衣。安徽休寧に生まれ、晩年に揚州に移った。
[編集] 略伝
若いうちから黄道周・楊公麟に遊学し、経学・考証学などを学び、詩・書・画・篆刻の四芸を研鑽した。明朝では諸生として過ごす。民族意識が強い文人画家として著名で、詩に『会心吟』がある。
篆刻は朱簡に師法し、漢印の刻法をよく研究し、考証学の研究から金石文を取り込み、古風で素朴な作風を打ち立てた。特に朱文印に優れた。側款は草書で記し、重厚で力強い。文彭・何震の流れはすでにマンネリ化し停滞していたが、これを断ち、徽派に新風を興した。巴慰祖や胡唐が後に続いた。
周亮工や梁清標などの名士の印は程邃が作印した。程芝華の『古蝸篆居印述』に程邃の印が模刻されている。
[編集] 出典
- 沙孟海 『篆刻の歴史と発展』中野遵・北川博邦共訳 東京堂出版、昭和63年、ISBN 4490261443。
- 銭君匋・葉潞淵『篆刻の歴史と鑑賞』高畑常信訳 秋山書店<秋山叢書>、昭和57年。
- 銭君匋共著『印と印人』北川博邦・蓑毛政雄・佐野栄輝共訳 二玄社<藝林叢書>選訳Ⅰ、1982年。