真神
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真神(まかみ)は、現在は絶滅してしまった日本狼が神格化したもの。大口真神(おおぐちまがみ)とも呼ばれる。
真神は古来より聖獣として崇拝された。大和国(現在の奈良県)にある飛鳥の真神原の老狼は、大勢の人間を食べてきたため、その獰猛さから神格化され、猪や鹿から作物を守護するものとされた。
人語を理解し、人間の性質を見分ける力を有し、善人を守護し、悪人を罰するものと信仰された。また、厄除け、特に火難や盗難から守る力が強いとされ、絵馬などにも描かれてきた。しかし時代が流れ、人間が山地まで生活圏を広げると、狼は人と家畜を襲うものだという認識が広まった。そして狼の数が減っていくにしたがって、真神の神聖さは地に落ちていったという。