出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
田上義也（たのうえ よしや、1899年5月5日 - 1991年8月17日）は、日本の建築家。北海道の初期建築家。フランク・ロイド・ライトに影響されながらも北海道の気候風土に相応しい建築を目指した。札幌交響楽団の創立者でもあり、初代指揮者も兼務した。
[編集] 略歴
- 1899年5月5日 栃木県西那須野町（現那須塩原市）生まれ
- 1916年 早稲田大学付属早稲田工手学校卒業、逓信省大臣官房経理課営繕係勤務
- 1919年 20歳の時にフランク・ロイド・ライトの帝国ホテル建設事務所に入所
- 1923年 帝国ホテル竣工。田上は北海道へ渡る。
- 1930年 北海道大学文武会オーケストラ指揮（昭和6～7年）
- 1931年 札幌で純粋音楽者設立・純粋音楽誌創刊
- 1934年 札幌シンホニー開く
- 1938年 札幌交響楽団を創立・指揮をとる
- 1942年 札幌音楽協会理事長に就任
- 1943年 帝産航空株式会社取締役に就任
- 1951年 建築士審査委員
- 1957年 北海道建築士会理事
- 1962年 北海道銀行嘱託
- 1963年 第一次北海道総合開発功労者知事賞・同道民大会賞を受賞
- 1964年 日本ユースホステル協会功労賞を受賞
- 1965年 昭和40年度北海道文化賞（芸術部門）を受賞
- 1966年 全国日本学士会名誉会員・全国日本学士会アカデミー賞を受賞
- 1968年 北海道百年記念塔競技設計審査員・光塩女子短期大学講師・北海学園大学工学部教授
- 1969年 北海道文化賞審査委員・北海道総合開発研究所参与・北海道新聞社主催野外音楽堂競技設計審査委員長
- 1970年 北海道国際文化協会会長・北海道文化振興協議会委員・北海道芸術祭実行委員委員長
- 1971年 勲四等瑞宝章受賞・北海道ユースホステル協会会長
- 1972年 日本建築家協会北海道支部初代支部長・北海道美術館建設委員会委員・北方圏経済文化使節団副団長
- 1973年 札幌市民芸術賞ならびに文化奨励賞審査委員長
- 1974年 北方圏環境展委員会委員・北海道研究学園都市誘致促進期成会監事・国連大学誘致期成理事
- 1975年 米国アリゾナ州ワールド大学より名誉工学博士号を受ける・米国カルフォルニア州エマーソン大学評議会委員・札幌デザイン会議顧問
- 1976年 北海道建築設計監理事務所協会初代会長
- 1977年 第一回札幌市芸術功労賞受賞（音楽及び芸術活動に対して）
- 1979年 北海道功労賞
[編集] 作品
- 旧北一条教会 （1927年 北海道・札幌 現存せず）
- 旧高田邸（1927年 北海道・小樽 現存 市歴史的建造物指定）
- 旧小熊邸（1927年 北海道・札幌 現ろいず珈琲館 現存 さっぽろ・ふるさと文化百選）
- 旧上田邸（1927年 北海道・小樽 現MOA小樽センター 大幅な改修あり）
- 坂牛邸 （1927年 北海道・小樽 現存 市歴史的建造物指定）
- 坂邸別邸 （1927年 北海道・銭函 2007年焼失 歴史的建造物指定）
- 旧佐田邸（1928年 北海道・函館 現プレーリーハウス 現存 市の景観形成指定建築物、国登録有形文化財）
- 旧瀬川邸 （1930年 北海道・銭函 現存）
- 旧城下医院 （1930年 北海道・札幌 現城下邸 現存・改修あり）
- 旧北見教育会網走博物館（1936年 現網走市立郷土博物館 現存 市歴史的建造物）
- 旧小笠原法律事務所・住宅改修部（1954年 北海道・旭川市 現存）
- 支笏湖ユースホステル旧館（1960年 北海道・千歳市 現存）
- 北海道銀行本店 （1962年 北海道・札幌市 現存）
- 八雲町公民館 （1964年 北海道・八雲町 現存）
- 美幌ユースホステル（1965年 北海道・美幌 現存）
- 旧定山渓ホテル（1972年 現福寿苑 北海道・定山渓 現存）
- フィリピン・バギオ市平和の塔（1972年 フィリピン・バギオ市 現存）
- 室蘭ユースホステル（1972年 北海道・室蘭 現存）
- 人形劇場こぐま座（1972年 北海道・札幌 現存）
- 北海道青年会館（1974年 北海道・札幌 現存）
- 北一条教会（1979年 北海道・札幌 現存）
- 札幌市教育文化会館 （1980年 北海道・札幌 現存 北海道建築賞受賞）
- 北海道立旭川美術館 （1981年 北海道・札幌 現存）
- 本郷新記念館札幌彫刻美術館 （1981年 北海道・札幌 現存）
[編集] 文献
[編集] 外部リンク
