無敵王トライゼノン

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『無敵王トライゼノン』（むてきおうトライゼノン）は、富士見書房／角川書店、月刊ドラゴンジュニア・月刊ドラゴンマガジンを中心に企画制作された、アニメ・小説・漫画によるメディアミックス作品である。

目次 1 概要 2 ストーリー 2.1 トライゼノン 2.2 ガイアゼノン 2.3 アルマゼノン 3 アニメ 3.1 スタッフ 3.2 主題歌 4 登場人物 4.1 地球側 4.1.1 東雲（神威家） 4.1.2 暁（牧ノ原家） 4.1.3 曙（宗像家） 4.1.4 日本政府 4.2 ゼノ･パレス側 5 登場メカ 5.1 ロボット 5.1.1 トライゼノン 5.1.2 ガイアゼノン 5.1.3 アルマゼノン 5.2 戦艦 5.2.1 東雲 5.2.2 暁 5.2.3 曙 5.2.4 日の出 5.2.5 御来光 5.3 ゼノパレス側 5.3.1 ルコゼノイド 5.3.2 メタゼノイド 5.3.3 ゼノン・ノーヴァ 5.4 ゼノンエリシュオン 6 放送リスト 7 放送局 8 漫画版 9 小説 10 補足 11 ゲーム 12 関連項目

[編集] 概要

アニメとしては2000年10月14日から2001年3月24日までTBS系で全22話が放送されたイージー・フイルム製作のロボットアニメである。また、初めてTBSと共同でJNN系列局の毎日放送（MBS）および中部日本放送（CBC）も制作に参加したテレビアニメでもある。

「無敵王トライゼノン」シリーズを構成する作品群には共通する設定として、三つの「遺産」＝宇宙戦艦「東雲」・「暁」・「曙」及び巨大ロボット「トライゼノン」・「アルマゼノン」・「ガイアゼノン」が登場する。

アニメは、「東雲」と「トライゼノン」が中心のストーリー。

小説「無敵王トライゼノン アルマゼノン」シリーズ及びコミック「無敵王トライゼノンBLAZE」（せたのりやす、角川書店）は、「曙」と「アルマゼノン」が中心のストーリーで、最もギャグの色合いが濃い。

小説「無敵王トライゼノン ガイアゼノン」シリーズは、「暁」と「ガイアゼノン」が中心のストーリーで、「感動のドラマ」をテーマとしている。

また小説「無敵王トライゼノンZP」シリーズは、主人公側にとっての侵略者である宇宙人・ゼノパレス側が中心のストーリーである。

[編集] ストーリー

遠き過去。とある惑星にて文明を築きし『ゼノ・パレス』は、その文明の発展ゆえに自らの母なる惑星を壊し、自分たちの生き残る道を宇宙へと求めた。彼らは自分たちの遺伝情報を移民戦艦に封印。一部の選ばれた民が船を動かすために動き、他の民は彼らに希望を託して永い眠りにつく。

選ばれた民である移民船の乗組員たちの目的はただ一つ。宇宙のどこかにあるという、彼らを受け入れし『約束の星・テーラ』を探し出すこと。そしてテーラへの移民だった。

そして、ついにテーラは見つかる。しかしそこには独自の進化を遂げた初期段階文明の人間たちがいた。この事実に『ゼノ・パレス』は真っ二つに分かれる。一つは初期文明の人間を抹殺もしくは支配して移民をすぐさま完成させようとする強硬派。もう一方は長い年月をかけた話し合いによって現地文明と歩み寄り解決を見出そうとする穏健派だった。

二者の争いは戦争にまで発展。しかし争いに長ける事の無い穏健派は全く逆の強硬派に押されていく。そして穏健派は滅びの寸前に最後の手段を強行した。それは自らの持つ三体の「ゼノンズ・ガーディアン」と呼ばれるロボットとそれを格納する戦艦をテーラに飛ばし、原住民に託して強硬派と戦わせることだった。

流れる星となってテーラに落ちる「ゼノンズ・ガーディアン」は、その星で『日本』と呼ばれる国の蝦夷地、江戸、薩摩と呼ばれる土地に落ちた。そして、ロボットと戦艦はその地に生きる原住民たちの手によって地中深くへと封印されたのである。それが江戸時代のことであった。

そして時は流れて現在。ついに準備を整えた『ゼノ・パレス』は地球侵略の狼煙を上げる。テーラと呼ばれし星・地球が危機に陥ったとき、北海道、東京、鹿児島のそれぞれの土地から、その命運をかけて希望の光が飛び立つ！

[編集] トライゼノン

北海道の貧乏一家「神威家」は、今日も赤貧のどん底にあった。父は破天荒で母は出て行く。長男は熱血バカ。そんな最悪な状況の中で次男だけは清純だが、幼く生活を支えられない。破天荒な父親と長男は折り合いが悪く、いつも喧嘩ばかりしていた。

そんな中、貧乏脱却を願う長男は、ふとした事から家に代々伝わる「遺産」の存在を知る。それが「お宝」とカン違いした彼は持ち前の熱血パワーでそれを掘り起こす。ところが同時に『ゼノ・パレス』の北海道への侵攻が始まった。『ゼノ・パレス』が自分の掘り出したお宝を横取りするために来たとまたまたカン違いした彼は、弟や偶然その場に居合わせた幼馴染と共にそのまま遺産に乗り込み戦うこととなる！

[編集] ガイアゼノン

[編集] アルマゼノン

普通の女子高生であった二人の少女。しかし彼女らは、とある財閥の娘だった。ある時、二人は父親に呼び出され、自分たちが「遺産」を駆り『ゼノ・パレス』と戦う事となる、という事実を知らされる。

しかし彼女たちは『ゼノ・パレス』と戦うために、残る一人の仲間を見つけねばならなかった。

[編集] アニメ

[編集] スタッフ

• 原作：ガンジス企画室（富士見書房／月刊ドラゴンジュニア・月刊ドラゴンマガジン）
• キャラクター原案：あらいずみるい
• プロデュース：大月俊倫
• プロデュース補：川崎とも子
• 音楽：川井憲次
• シリーズ構成：長谷川勝己
• SF設定：堺三保
• 脚本：長谷川勝己、川崎ヒロユキ、堺三保、吉岡たかを
• キャラクターデザイン：宮田奈保美
• メカデザイン：中原れい
• 美術監督：中原英統
• ＣＧ・撮影監督：谷内潤
• 音響監督：藤野貞義
• 色彩設定：渡辺美穂
• 編集：田熊純
• プロジェクトトライゼノン：源生哲雄（TBS）、諸冨洋史（毎日放送）、加藤直次（中部日本放送）、安田猛
• 制作プロデューサー：岡田修一
• アニメーション制作：イージーフイルム
• 監督：渡部高志
• 制作：PJトライゼノン、TBS

[編集] 主題歌

オープニングテーマ「unsteady」

作詞：MEGUMI／作曲：佐藤英敏／編曲：五島翔／歌：林原めぐみ

エンディングテーマ「lost in you」

作詞：MEGUMI／作曲：佐藤英敏／編曲：堀隆／歌：林原めぐみ

[編集] 登場人物

[編集] 地球側

[編集] 東雲（神威家）

神威章：福山潤

神威家の長男。15歳。中学3年生。トライゼノン及び天号のパイロットで、一度だけ恵那の搭乗するガイアイーグルに搭乗した。権太郎の体力を重視としたスパルタ教育によって、がさつで乱暴者な性格に育ってしまった熱血バカ。しかし、華菜が大事にしていた思い出のキャンディを天号を使って買ってきたり、病気（麻疹）になった哀を助けるために必死に医者を探し回ったりする等、優しい一面もある。

神威家に伝わる秘伝書を元に、自家所有のボタ山を彫り続けた結果、先祖が遥か昔に埋めたお宝であるトライゼノンと東雲を発見し、ゼノパレスと戦う事になった。母･礼子の失踪について落ち込んでいないように見えるが、弟の哀を心配させないよう強がっているだけで、本当は母の帰りを望んでおり、トライゼノンで戦い続けるのも、自分達がゼノパレスを倒せばきっと帰って来ると信じているからである。頭はからっきしであるが、時折周囲も想像出来ない活躍を見せることも。

最初は勢いだけで戦うだけのバカであったが、敵対するゼノパレスの事情について知る事で、自分が戦う意味について見出す事になる。

神威哀：真田アサミ

女の子のような容姿をしている、神威家の次男。10歳。冥号のパイロット。母親が家出してからは家事全般をこなしているしっかり者。本当は母がいない事に寂しさを感じ、またゼノパレスと戦う事も怖いと思ってはいるが、頼れる兄である章の存在がそういった不安や恐怖を打ち消してくれている。株のシミュレーションを得意としている。

神威権太郎：長島雄一

神威家当主。42歳。男手一つで章を体力重視のスパルタで鍛え上げ、バカ騒ぎな親子喧嘩を連日繰り広げている。元・鉱山師であったが、石炭が取れなくなってしまった事で鉱山は閉鎖されてしまい、現在は事実上無職である。鉱山師としてのプライドが高いため、断固として他の職には就こうとせず、意地を張り続けた結果、現在は妻の礼子に逃げられてしまっている。普段はただのうだつの上がらない駄目親父であるが、鉱山師としての腕や体力はいっこうには衰えておらず、ツルハシを使って戦艦の装甲やゼノパレスの機動兵器を破壊する事が出来る恐るべきスーパーオヤジ。貧乏生活による経験の結果か、水で酔っ払うという芸当が出来る。42歳になるまで麻疹にかかったことが無い。

ゴン：渋谷茂

神威家で飼われている雄犬。犬種は不明だが雑種と思われる。権太郎や章よりも賢い犬であり、人間の言葉をかなり理解できている。神威家の人間の中では哀に一番懐いている。艦長争奪戦において、東雲のコンピュータが誤ってゴンを「艦長」と認識してしまい、その結果東雲及び合体形態である御来光の総指揮をとる艦長になってしまった。そのためにピンチに陥ったこともかなりあり、また犬が艦長である事で刃やデュランも驚愕させている。

雨竜華菜：林原めぐみ

章の幼馴染で同じ中学3年生。なりゆきで海号のパイロットになる。

雨竜冴：根谷美智子

華菜の姉で陸上自衛隊3等陸曹。21歳。自衛隊では戦闘ヘリアパッチを操るエースガンナーだったが、妹が神威家の知り合いというだけで章たちの元で監視員として派遣されてしまった。のちに上官である佐分利長官の「東雲クルーに日本から出て行くよう要求する」という身勝手な指示に疑問を抱き、自ら任務を放棄し神威家と行動を共にする事にした。東雲クルーでは数少ない軍事経験者であり、東雲が序盤で落とされる事にならなかったのも、偶然も含まれるが、半分は冴の判断力のおかげである。

雨竜良子：さとうあい

冴、華菜の母。神威家に生活力がないため急遽呼ばれた。家事全般をこなすほか、餌をあげる事でしっかりとゴンの主導権を握っている。どのような状況になってもマイペースでいられる肝っ玉お母さん。クルー達が的確に動けるよう、自ら艦長席に座って命令を下したこともある。

[編集] 暁（牧ノ原家）

牧ノ原刃：石川英郎

遺産の継承者である人物の一人。21歳。神威家の事は最初から信用しておらず、大金を用いてトライゼノンの眠るボタ山を買い取ろうとしたが、その前に章がトライゼノンを起動させてしまったため、計画は頓挫に終わってしまった。その後、暁の艦長として章たちの前に現れ合流、行動を共にする事になる。人一倍、「遺産の継承者」としての使命感に燃えており、最終的には全メンバーのリーダー格になるものの、殆ど回りのクルーに振り回されっぱなしと何処か頼りない。

小説「ガイアゼノン」では、実の妹である恵那に対してすらも他人行儀な接し方しかしない冷酷な指揮官として描かれており、その事もあって童夢や鞍馬からも反感を抱かれており、冷たい視線を受けていた。

牧ノ原恵那：金田朋子

刃の妹。13歳の中学1年生。ガイアイーグル（右腕）に搭乗。美少女だが、強度のブラコン。東雲クルーの哀とはすぐに仲良くなった。しかし、その兄である章の事は、彼の馬鹿さぶりもあって余り好感は持てなかったが、彼が自らに代わりガイアイーグルで戦うのを見て、多少は認識を改めるようになった。兄の刃と同年代である冴の事を一方的にライバル視しており、本人のいない所で「男女」と呼んでいた。

小説版では、ガイアゼノンのメイン操縦を行う事もあった。

甲斐童夢：椎名へきる

ガイアゼノン及びガイアベースのパイロット。15歳。両親は既に他界しており、バンドのボーカリストを務めている。性別は女性で、胸は華菜より大きいが、容姿・言葉遣いから華菜から男の子だと思われていた。極度の皮肉屋で、勢いで突っ込む事の多い章に対し、何かと冷静なツッコミを入れる事が多く、九州で章が自分達を投げ飛ばし踏み台にした際には遂に激怒し、章のトライゼノンを攻撃しながらガイアゼノンで追い掛け回した。右目と左目の色が違うオッドアイ。物語終盤でデュランの妹「セシル」と同じ遺伝子を持つことが判明、彼女を元に戻すためゼノパレスに一人残った。

京鞍馬：田村ゆかり

「KYO100円ショップ」と呼ばれる会社の社長令嬢。16歳。ガイアコンドル（左腕）に搭乗。京都弁で話す京都出身で、和服姿の外見をしている。華奢な外見をしているが章を上回る大喰らいで、戦闘力ですらも上回っている。大人しくたおやかな大和撫子であるが、お嬢様ゆえなのか世間的にズレた面もある。今まで周囲にいた男性は媚びへつらう者ばかりであった鞍馬にとって、負けず嫌いで攻撃的な章は新鮮に見えたらしく、彼に片思いするようになった。それ以降、章に熱烈にアタックしているが、鈍感な章にはまるで気付かれていない。

[編集] 曙（宗像家）

宗像宇宙：辻親八

宗像家の当主。政治・経済等に強い発言権を持つという「影の総理」のあだ名を持っており、内閣総理大臣すらも、彼の前では頭を低姿勢にする。神威家に伝わる古文書の残り半分を所有しており、権太郎と遺産を巡って争った。冷静沈着で判断力や推理力もあるが、行動原理は権太郎と殆ど同レベルである仕切りたがり屋で、意地っ張りかつ見栄っ張り。先走って推力の低い曙で宇宙に出ようとしたが、見事に失敗して墜落させてしまった。ちなみに下着は、赤いふんどしである。

宗像空：山田美穂

宗像宇宙の妻。少々下品な関西弁話をする。普段は良子と同様マイペースな人間であるが、何処までも夫についていくという一面もある。また、宇宙の意地っ張り振りを誰よりも理解しており、東雲･暁クルーにあるファックスを送る事で呼び寄せる駄目押しをしたことも。

宗像宇美：嶋崎はるか

宗像家の長女。18歳。冷静沈着で常識的な見解の持ち主であるが、強度の水棲生物マニアでコクピットにまで持ち込み、自分たちが食べる魚にまで名前をつける（そのことで父につっこまれたことがある）事から、周囲に呆れられている。最初は章の事を役立たず的に見ていたが、思わぬ奇策で状況を覆して見せたことから認識を改める。

小説版では、海鼠の「なっぴー」を愛玩動物にしていたが、雫の元へ向かった際に…。

宗像梨紅：田村ゆかり

宗像家の次女。17歳。母親の空同様に、関西弁で話す。姉の宇美や父の宇宙に振り回される苦労人。明るく振舞っているように見えるが、本当は戦いへの恐怖心を押し殺している。

樹雫：上村貴子

屋久島に住む伝統の名家出身の少女。「はみゅ」が口癖。11歳。新婚同然のバカップル振りである両親を持っているからか、しっかり者である。生まれた時から、ゼノパレスに送られた「遺産」の遺伝子ウィルスの影響を強く受けており、遺産兵器や宇宙杉と共鳴する特異能力を持っている。終盤ではその能力が大きな鍵となった。

漫画版「トライゼノンBLAZE」では、遺伝子ウイルスの強い影響で、他人の心が読めてしまうという特異能力が身についてしまい、その事で周囲から疎まれ心を閉ざした雫は現実逃避に近い形で昏睡状態に陥っていた。宇美達と共に屋久島に訪れた章と魂の状態で出会い、共に遊ぶが、自らの能力で母親に出て行かれた幼い章が一人で泣いている彼の「心の中の闇」を見てしまい、また他人の心を見てしまったことから章から離れようとするが、章が自分と自分の能力を受け止めてくれた事から心を開き、目を覚ます。それ以降、宇美達だけでなく章の事も強く慕うようになる。

[編集] 日本政府

総理大臣：向井政生（TBSアナウンサー）

[編集] ゼノ･パレス側

デュラン･クレネード：渋谷茂

階級は「上級大将」。章たちと同じ「遺産の継承者」であり、ゼノンズ･ガーディアンである「ゼノンノーヴァ」を操縦する。穏健派「オシリス」側の人間だが、軍人のとしての能力は高く、オシリス側の部下達からの信望は厚いが、強硬派であるマーズの人間達からは「腰抜け」呼ばわりされてしまっている。初めは北海道の前線基地の総司令官として赴任するが、トライゼノンを含む遺産の継承者達の打倒にこだわり過ぎたため、一時更迭となった。病弱な妹をいたわり、暇さえあれば妹を見舞っている。

セシル･クレネード：林原めぐみ

デュランの妹。病弱でいつも寝たきりの生活をしている。推定年齢16歳。病名ははっきりとは語られていないが、フラウディアのセリフから直る見込みのない病気だろうとは想像できる。終盤、童夢と同じ遺伝子を持つことがわかり、ゼノパレスと地球人が同じ種の起源にある事が判明する。

フラウディア・アドリス：椎名へきる

ゼノパレスの全ての民の象徴で統治者。しかしロルムスに洗脳され、彼の意のままに動く操り人形になっていた。終盤で洗脳が解け、本来の自我を取り戻す。

バーバラ・フォウル：山田美穂

階級はデュランと同じ「上級大将」。強硬派「マーズ」側の人間で、単に軍人としての力量を比べるならデュランよりもはるかに上。デュランをライバル視している。鹿児島の前線基地の総司令官としてその実力を如何なく発揮する。無茶無謀と言えるほどの肉体改造を施し、メタアーマードを駆り、一時は章たちを追い詰める。しかし御来光の合体を許し、その強力なバリアのようなもの（防御障壁律動と表示されていたが）にいとも簡単に前線基地に吹き飛ばされ自ら破壊してしまう失態を演じる。

クレア・フォーバース

階級は少将。東京の前線基地の総司令官。しかし、暁の戦力の前に基地を捨て、わずかな部下と共に残った戦艦で脱出。最期は脱出に使った戦艦で暁に特攻を仕掛け、戦艦は撃沈し、大爆発。彼女は部下と共に壮絶に散っていった。バーバラと共に２人しか居ない（他にも女性指揮官が居るのかは描かれていない）女性指揮官の一人。

ハンス・ゼノ：飯田浩志

クロノス：真殿光昭

パブロ・ワング：長島雄一

ロルムス・ファスタカス：中田和宏

ゼノパレス軍総帥で、「遺産の継承者」でもある。ゼノパレスの統治者であるフラウディアを洗脳し自分の意のままに動く操り人形にしていた。強硬派「マーズ」側の人間で、最後は自分が王となり、地球を制圧しようとして宇宙船エストーリオに封印されていた史上最強最後の巨人・ゼノンエリュシオンを起動させ、そのメインコンピュータにゼノパレスの全ての民衆の遺伝子データを移した。しかし、章たちの前に野望は打ち砕かれ、エリュシオンは大爆発。自らも爆発に巻き込まれて爆死した。

[編集] 登場メカ

[編集] ロボット

[編集] トライゼノン

地球の来るべく災厄を防ぐため、江戸時代頃に宇宙からとして送り込まれた巨大ロボット（ゼノンズ・ガーディアン）のひとつ。

地中深くに埋められていたが、地球に危機が訪れた時、先祖の残した古文書に従って掘り起こされた。同じく「遺産」である宇宙戦艦「東雲」に格納されている。

神威章、神威哀、雨竜華菜の3人が乗る「天号」・「冥号」・「海号」の3機の戦闘機が合体してトライゼノンとなる。

全長35.4m。武器はフィンガーミサイル、トライジャベリン、トライキャノン、ビックブーメランなどがあるが、決まった名前はないらしく、章が毎回違う名前を連呼する。メインの操縦者は章だが、最終回、華菜が意地で海号のコクピットから操縦し、足だけで動いて見せたところを見ると、冥号・海号からの操縦も一応できるものと推測される。

漫画版「トライゼノンBLAZE」では、章が一人で操縦。本来の強大な潜在能力を封印されていた事が判明し、ゼノンエリシュオンへの最終決戦時に本来の姿であるトライゼノンBLAZEへと変化を遂げた。

[編集] ガイアゼノン

トライゼノンと同じく江戸時代に飛来した。ボディは真紅ともいえるほど赤い色をしている。3体のロボの中では一番のパワーと火力を誇る。パイロットは甲斐童夢、牧之原恵那、京鞍馬の3人の少女でメインコックピットに童夢、ジェットバズーカ（腕の部分）に恵那と鞍馬が搭乗する。恵那のジェットバズーカに章が乗ったこともある。

[編集] アルマゼノン

3体のロボットの中で一際異彩を放つ女性型のフォルムを持つ。宗像姉妹と樹雫が登場する。宗像姉が頭部のメインコクピット、雫が右胸、宗像妹が左胸に搭乗する。曙・御来光からどうやって搭乗しているのかは不明（搭乗シーンがあるのは天・海・冥号の3機だけである）。3体のロボットの中でもビーム系の兵器が多く、それだけエネルギーの消費も大きく長期戦には不利。ロケット推進のため、スピードでは3体の中でも一番早く、宇宙空間でも活躍できる。発進するときはまさに「ジオング」を髣髴させるが、いざ戦闘になるとちゃんとロボットに変形する。

[編集] 戦艦

[編集] 東雲

トライゼノンと共に見つかった遺産戦艦で、天号・冥号・海号（トライゼノン）の母艦。船体に多数のビーム兵器を武装している。

[編集] 暁

[編集] 曙

[編集] 日の出

東雲と暁が合体した戦艦で、どちらかというとパワー重視。その主砲の威力は東雲単体のものよりも暁のパワーが加わっている分強力になっている。

[編集] 御来光

東雲と暁と曙が合体した戦艦。宇宙の持っていた古文書によりその名が判明した。遺産戦艦の本来の姿で、この姿になって初めて真価を発揮できる。武装は合体前の戦艦の武装が全て使えるほか、強力なバリアを発生させてバーバラのメタアーマードを吹っ飛ばしたり、強力な重力場を作り出し、ゼノパレスの戦艦のビームを捻じ曲げたりした。個々の戦艦では不可能な地球の重力圏脱出を、いとも簡単に行える高推力を持つ。

[編集] ゼノパレス側

[編集] ルコゼノイド

いわゆる数に物を言わせて襲撃する雑魚メカ。トライゼノン等の遺産兵器の敵ではないが、自衛隊では歯が立たなかった。陸上・空中・水中とあらゆる場面に使える汎用性も備えている。

[編集] メタゼノイド

ルコゼノイドの強化版だが、やはり雑魚メカであることには変わりなかった。

[編集] ゼノン・ノーヴァ

[編集] ゼノンエリシュオン

ゼノパレスの巨大宇宙船「エストーリオ」の中心部「センターシャフト」に封印されていた最後のゼノンズガーディアン。そのため、起動させる事は同時にエストーリオそのものの崩壊を意味する。トライゼノンが掌に収まってしまうほど巨体で、なおかつ強大な火力を誇る。遺産の継承者であるロルムスが起動させたが、自慢の盾を御来光の切り札「ドリル」で破壊され、その胴体に風穴を開けられた。その後ジェットバズーカを装備したトライゼノン、アルマゼノンの猛攻撃を受け、トドメにトライゼノンのパンチを動力炉に受け爆発した。ロルムスは爆死するもその巨体は残った。

漫画版「トライゼノンBLAZE」では、航空形態もある事が判明している。

[編集] 放送リスト

話数	サブタイトル	脚本	絵コンテ	演出	作画監督	メカ作画監督	制作協力
1	目覚めよ! オレのトライゼノン!	長谷川勝己	渡部高志	井之川慎太郎	宮田奈保美	春野洋二	-
2	決戦トライアングル!			成田歳法		水村雄之
3	いくぞ探検! 秘密基地		渡部高志 成田歳法	則座誠	伊東克修	大澤正典
4	合体! トライバーニング!	川崎ヒロユキ	井之川慎太郎	いとがしんたろー アサミマスオ	伊東克修	-
5	吠えよゴン!		渡部高志 山口美浩	奥野浩行	山本直子		コズミックレイ
6	あばよ札幌! 東雲発進!	長谷川勝己	渡部高志 成田歳法	西山明樹彦	佐藤多恵子	大澤正典	-
7	大ピンチ! 合体封じ	堺三保	則座誠		加藤洋人	-	東京キッズ
8	食糧危機? 決戦前夜!		開木菜織	藤本ジ朗	柳瀬雄之		東京キッズ コズミックレイ
9	海の幸! 日本海大決戦!	長谷川勝己	渡部高志	渡部高志 アサミマツオ	宮田奈保美	水村雄之	-
10	権太郎、暁に死す?!		仁賀緑朗	木村寛	松本卓也	-	MOUSE
11	昇れ、初日の出	吉岡たかを	奥野浩行	持丸タカユキ	山本直子		コズミックレイ
12	デュランの決意!	長谷川勝己	則座誠		宮田奈保美	田村勝之	-
13	SOS章! 黒き閃光!	吉岡たかを	仁賀緑朗	いとがしんたろー	祝浩司	-	東京キッズ
14	決闘! 章VSデュラン	堺三保	守岡博	羽生尚靖	佐々木しげる 山本直子		フロントライン
15	集結!三機の巨人	玉井豪	仁賀緑朗	西山明樹彦	栗井重紀		ディジメーション
16	天翔る女神! アルマゼノン!		島津奔	木村寛 西山明樹彦	松本卓也	川原智弘	MOUSE
17	御来光! 宇宙へ	吉岡たかを	加藤洋人			鷲北恭太	紅組
18	無重力の罠!	堺三保	渡部高志	西山明樹彦	宮田奈保美	水村雄之	-
19	エストーリオ大決戦!	長谷川勝己	則座誠		松本卓也 宮前真一	田村勝之
20	フラウディアの涙		仁賀緑朗	羽生尚靖	内納健治	川原智弘
21	起動! エリシュオン!	吉岡たかを	島津奔	則座誠	松本卓也	水村雄之	MOUSE
22	オレは待ってるぜ!	長谷川勝己	渡部高志	渡部高志 アサミマツオ	宮田奈保美	加藤洋人	スタジオ猫南蛮 紅組

[編集] 放送局

放送地域	放送局	放送期間	放送日時	備考
関東広域圏	TBS			共同制作局
近畿広域圏	毎日放送
中京広域圏	中部日本放送

TBS系 土曜17:30枠 ※これよりTBS・MBS・CBC共同制作
前番組	番組名	次番組
サクラ大戦TV ※TBS・MBS共同制作	無敵王トライゼノン	逮捕しちゃうぞ Second Season

[編集] 漫画版

『無敵王トライゼノンBLAZE』として月刊ドラゴンジュニアに掲載された。作画はせたのりやす。ストーリーは「曙」、「アルマゼノン」が中心。

[編集] 小説

「無敵王トライゼノン」シリーズ（富士見ファンタジア文庫）

• 無敵王トライゼノン アルマゼノンI 三人娘（ワルキューレ）、翔ぶ（あおしまたかし）
• 無敵王トライゼノン アルマゼノンII 三人娘（ワルキューレ）、炎のアイドル伝説（あおしまたかし）
• 無敵王トライゼノン アルマゼノンIII 三人娘（ワルキューレ）、舞う!（あおしまたかし）
• 無敵王トライゼノン アルマゼノン アンコール （あおしまたかし）

• 無敵王トライゼノン ガイアゼノンI 暁の兄妹（花田十輝）
• 無敵王トライゼノン ガイアゼノンII 裏切りのサウスオーシャン（花田十輝）
• 無敵王トライゼノン ガイアゼノンIII 暁の彼方に（花田十輝）

• 無敵王トライゼノンZP 紅き宇宙（そら）の夜明け（日下弘文）
• 無敵王トライゼノンZP 銀髪なる女王の願い（日下弘文）
• 無敵王トライゼノンZP 藍の惑星の前に（日下弘文）

• 無敵王トライゼノンI 北海、燃ゆる!（長谷川勝己）

  ※ 無敵王トライゼノン（本編）シリーズは以降刊行予定だったが、2001年にIが出たきりで打ち切りか立ち消えになっているようである。

[編集] 補足

• 「無敵超人ザンボット3」をモチーフとしているらしく、「埋蔵された宇宙戦艦と巨大ロボット」や「家族単位で宇宙からの敵と戦う」など、設定に共通点が多い。ただし本作品は、ザンボット3のシリアスな展開と大きく異なるギャグ作品となっている。
• 俳優・故勝新太郎・中村玉緒をモチーフにしたキャラクターが登場している。
• アニメ制作を担当したのは「ロスト・ユニバース」と同じイージー・フィルムであり、この作品においても作画の乱れが激しい。中でも17話には「同じキャラがズレて二重に映る」という編集上のミスもある。この話についてスタッフは「完全に完成できなくて残念な回だった」と述べている。本作品は地上波としては、同社が制作した最後の作品である。

[編集] ゲーム

• 無敵王トライゼノン （2001年3月9日発売、ゲームボーイカラー専用ソフト）
• 無敵王トライゼノン （2001年3月15日発売、プレイステーション用ソフト）

[編集] 関連項目

• TBS系アニメ
• LYCOS Japan（サイト内にトライゼノン特設ページを設けていた。現在は日本から撤退）