無名抄
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『無名抄』(むみょうしょう)は、鴨長明による鎌倉時代の歌論書(和歌に関する理論および評論の書)。正確な成立年は不詳であるが、建暦元年(1211年)10月以降、鴨長明没の1216年までに成立したと考えられている。別名『長明無名抄』『無名密抄』など。約80段からなる。全1巻。6種類以上の諸本が存在するが、その違いは後の人による付加部分の違いに由来する。
歌論としては、幽玄論、題詠論、本歌取りなどの技術論などを記述している。そのほかにも、先人の逸話や同時代の歌人に対する論評など多岐にわたる内容を持ち、随筆風な記述である。後に醒睡笑などに取り入られた逸話を含んでいる。
なお、『俊頼髄脳』も同じく『無名抄』と呼ばれることがある。
[編集] 参考図書
- 日本古典文学大辞典編集委員会(1984)『日本古典文学大辞典』第五巻 ISBN 4000800655
[編集] 外部リンク
- 無名抄の部屋
- 新古今和歌集の部屋 - 歌論ズベカラズ:無名抄、後鳥羽院御口伝