無印スタンド
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無印スタンド(むじるし - )は、石油元売り会社の系列に属さない独立系のガソリンスタンドの通称である。なおノンブランドと記載している(ノーブランドでない)ものもある。
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[編集] 利点
業転玉と呼ばれる業者間転売品を取り扱っており、元売りの系列スタンドより数円/L程度安いことが多い。
[編集] リスク
[編集] 劣化
ガソリン・軽油・灯油は湿度の多い日本では劣化しやすく、ノッキング等の異常燃焼や、プラグかぶり、バルブ汚れ、燃料ポンプやインジェクターの腐食に繋がりやすい。業転玉は複数の元売業者の出荷拠点を転々とした後に転売されるので、劣化していることもあり、そうしたものを使用すれば前述のような不具合が生じる可能性がある。ただし、元売り会社の看板を掲げながら業転玉を扱うスタンドも実在するので、注意が必要である。
日常的に行くスタンドには、搬入に元売り会社のロゴが入ったタンクローリーが来ているかどうか観察しておくと良いとする指摘もあるが、元売会社のロゴは、ゴム磁石を切り抜いて印刷したものであり、手ではがし他の石油元売会社のロゴに簡単に変更し、また戻す事できるようになってるため、タンクローリー車のロゴを観察することは何らの意味ももたない。ちなみに、複数の石油元売から配送を依頼されているタンクローリー運送会社では、ゴム磁石のロゴを複数使い、頻繁に(一日に何度も)ロゴを張り替えている[要出典]。ただ少なくとも「無印ローリー」と呼ばれるロゴが入っていないタンクローリーが頻繁に出入りしているところは業転玉の可能性が高いと言える。
灯油も劣化したものを使用すれば、家庭用石油ファンヒーターとして現在主流のブンゼン式ファンヒーターでは、燃料気化系にタールが異常発生しバーナーの寿命を縮めることになる。芯を使用したストーブやポット式ファンヒーターはこれに比較的強いが、避けたほうが良い事に変わりは無い。
[編集] 混入
「安ければ良い」という技術的知識の無いユーザーに対し、ハイオクガソリンとしてレギュラーガソリンを混ぜて販売したり、ガソリンや軽油に灯油や乳化剤を用いて水を混入して販売したり、不正軽油を販売したりするなど、悪質なケースが散見される[要出典]が、こうした行為は全て違法行為である。
しかしガソリンは灯油や軽油にくらべて単価が高く運転資金が必要で、価格変動のリスクもあるため、ガソリンを在庫する事は業者にとってもっとも避けるべきである。したがって、中間業者は、末端の販売業者(ガソリンスタンド)から注文を受けた時点で、石油元売業者へタンクローリを配車してガソリンを引取り、貯蔵せずにそのまま末端の販売業者へ届けるのが一般的である。末端の販売業者は、納入された時点で、タンクローリーが、どの元売業者のどの拠点で何時何分に積み込んだガソリンであるかを、積み込んだ時で発行された石油元売発行の伝票で確認できる。何かを混入させるためには、ある程度の時間が必要となるので、積み込み時刻で確認できるのである。したがって、末端業者の店頭で販売されたガソリンに品質問題があるとすれば、その原因は中間販売業者によるものではない。
[編集] 不均一
ハイオクガソリンの場合、無鉛化の為に様々な添加剤が配合されているが、これは石油元売り会社によって異なる。これを混ぜると、品質が均一にならずエンジンにとって負担になる事がある[要出典]。
[編集] 関連項目
- ガイアックス(高濃度アルコール含有燃料) - これに手を出した無印スタンドは多い。