瀬棚線
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瀬棚線（せたなせん）は、日本国有鉄道（国鉄）が運営していた鉄道路線（地方交通線）である。北海道渡島支庁管内の山越郡長万部町の国縫駅で函館本線から分岐し、渡島半島を横断して檜山支庁管内の瀬棚郡瀬棚町（現久遠郡せたな町）の瀬棚駅に至る。国鉄再建法の制定にともない特定地方交通線（第2次）に指定され、国鉄民営化直前の1987年に廃止された。
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[編集] 路線データ
- 管轄：日本国有鉄道
- 区間（営業キロ）：国縫～瀬棚 48.4km
- 軌間：1067mm
- 駅数：11（起点駅含む）
- 複線区間：なし（全線単線）
- 電化区間：なし（全線非電化）
- 閉塞方式：タブレット閉塞式
- 交換可能駅：3（花石・今金・丹羽）
- 有人駅：瀬棚、丹羽、北檜山、今金、種川、花石（美利河は1979年3月10日・茶屋川は1961年6月1日に無人化された）
[編集] 歴史
改正鉄道敷設法制定以前に軽便鉄道法により計画された路線で、1929年から1932年にかけて全通した。改正鉄道敷設法には、函館本線八雲から分岐して今金に至る鉄道（別表第130号）も規定されていたが、こちらは全く手が付けられなかった。
1980年に国鉄再建法が成立すると、第2次特定地方交通線に指定され、国鉄分割民営化直前の1987年に廃止された。
- 1929年（昭和4年）12月13日 【開業】瀬棚線国縫～花石間(16.6km) 【駅新設】茶屋川、美利河、花石
- 1930年（昭和5年）10月30日 【延伸開業】花石～今金間(14.0km) 【駅新設】種川、今金
- 1932年（昭和7年）11月1日 【延伸開業・全通】今金～瀬棚間(17.8km) 【駅新設】丹羽、東瀬棚、瀬棚
- 1956年（昭和31年）4月1日 【新設駅】神丘
- 1956年（昭和31年）12月25日 【新設】北住吉駅
- 1966年（昭和41年）10月1日 【駅名改称】東瀬棚→北檜山
- 1983年（昭和58年）9月1日 【貨物営業廃止】全線(-48.4km)
- 1984年（昭和59年）6月22日 第2次特定地方交通線として廃止承認
- 1987年（昭和62年）3月16日 【路線廃止】全線(-48.4km)。バス転換
[編集] 運転
線内は各駅停車のみで、原則的に長万部駅から発着していた。全線を通して運転する列車の他、終点寄りの今金駅～瀬棚駅間に区間列車が設定されていた。1日に1往復函館駅に直通する急行（のち快速）「せたな」が運転されていた（詳細は「アイリス」を参照）。ただし、瀬棚線内では普通列車であった。 長万部駅所属の車掌（旧長万部車掌区・旧函館車掌区長万部支区）が乗務していた。
[編集] 駅一覧
所在地は廃止時点のもの。
| 駅名 | 駅間キロ | 営業キロ | 接続路線 | 所在地 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 国縫駅 | 0.0 | 日本国有鉄道：函館本線 | 北海道 | 山越郡長万部町 | |
| 茶屋川駅 | 5.6 | 5.6 | |||
| 美利河駅 | 6.6 | 12.2 | 瀬棚郡今金町 | ||
| 花石駅 | 4.4 | 16.6 | |||
| 北住吉駅 | 6.1 | 22.7 | |||
| 種川駅 | 3.1 | 25.8 | |||
| 今金駅 | 4.8 | 30.6 | |||
| 神丘駅 | 3.3 | 33.9 | |||
| 丹羽駅 | 3.5 | 37.4 | 瀬棚郡北檜山町 | ||
| 北檜山駅 | 5.6 | 43.0 | |||
| 瀬棚駅 | 5.4 | 48.4 | 瀬棚郡瀬棚町 | ||
[編集] 廃止後の状況
- 今金駅跡地にはオランダ通りという公園が建設された。また付近にJR北海道直営の今金トラベルセンターが設置されたが、2000年頃に廃止された。
- 北檜山駅は駅舎をそのまま生かして函館バス北檜山ターミナルに変わった。
- 花石～北住吉間の路線跡には国道230号線のバイパスが開通。
