溶融亜鉛メッキ
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溶融亜鉛メッキ(ようゆうあえんめっき:"hot dip galvanizing")とは、鋼材の防錆処理の一種である。鋼材の表面に亜鉛の合金層を形成する事で、亜鉛の犠牲的防食作用により、鋼材の腐食を抑制する事を目的としており、屋外に設置される鋼構造物の防食処理として広く採用されている。重工業地帯や海浜地区での寿命は著しく低下するが、環境条件が良好であれば数十年に渡る防食効果が期待できる。溶融亜鉛メッキの作業工程は、JIS H9124によって定められており、鋼材表面の脱脂(10%アルカリ溶液槽)・酸洗(7~10%硫酸溶液槽)・フラックス(飽和塩化亜鉛アンモニウム溶液槽)・メッキ(440~460℃液体亜鉛槽)・冷却(温水層もしくは空冷)の順で行う。メッキされた鋼材表面には、亜鉛の結晶による斑模様が現れるのが特徴である。