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桂ヒナギク - Wikipedia

桂ヒナギク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

桂 ヒナギク桂 雛菊、かつら ひなぎく)は、畑健二郎の漫画作品及びそれを原作とするアニメ『ハヤテのごとく!』に登場する架空の人物。アニメでの声優は伊藤静

なお、当該作中登場人物の一人である西沢歩については、作中では主に「西沢さん」の呼称が用いられるが、本項では以下「歩」と表記する。


注意以降の記述で桂ヒナギクに関する核心部分が明かされています。 [記述をスキップ]


目次

[編集] プロフィール

  • 生年月日:1989年[1]3月3日
  • 血液型:O型
  • 年齢:16歳(初登場時15歳)
  • 身長:161cm
  • 体重:45kg

[編集] 人物像

ハヤテナギと同学年。1年生のときから白皇学院高等部の生徒会長を務め、教師で12歳年上の姉の雪路よりも出来がいいと評判である。家族構成は義父、義母、実姉・雪路。カレーとハンバーグが好物で、梅干など酸っぱいものが苦手。料理も得意で、腕前は高い。運動能力も相当に高く、マラソン大会では全6種目に出場し、自由型以外1年女子優勝を総なめにしている。成績も飛び級のナギに引けをとらず、クイズでも次々正解を叩き出す(アニメ第50話)。才色兼備で、何事にも努力を惜しまない努力家であり、苦手な物・事もほとんど克服した、いわゆる完璧超人。

生徒会長になったのは、愛歌がヒナギクを生徒会長に推薦したため(生徒会長に推薦した一番の理由は、ヒナギクが高所恐怖症だから)[2]。生徒会長としては、生徒会の仕事が多い上になどお気楽なクラス委員を抱えて気苦労が絶えないが、学校中から絶大な人気を集めている。休日に生徒会室で仕事をしていたり、春休み中にも何度か制服姿で現れている。剣道部の部長を務め、現在は鷺ノ宮家の家宝である名匠正宗作の木刀・正宗を使いこなす。運動嫌いのナギも彼女に憧れて入部した。小説版第1弾では体術も披露している。かなりの身体能力を持つ雪路にケンカで負けたことがなく、竹刀を用いてアニメ第27話では野々原楓に[3]、アニメ第39話では魔法使い状態の理事長に勝った。

活動的なためか、スカートの下にはスパッツを着用することが多い。実際にはお気に入りはオレンジのフリルの付いた下着なのだが、着替えシーンを見た美希に「あまり似合っていない」と評された。また、いつも左前髪に黄色のヘアピンをつけている。髪の色は原作は朱色に近いピンクでアニメではライトピンク。瞳は黄色。アニメでは執事服姿(他の執事の執事服とはかなり異なる)も披露した。

本人曰く、雪路と区別するためにみな下の名前で呼ぶそうだが、男子で下の名前で呼ぶのはハヤテくらいで、彼女のファンである東宮初め剣道部部員の男子達がハヤテに嫉妬している。女子からは「ヒナ」「ヒナちゃん」「ヒナさん」「会長」などと呼ばれることが多い。

16歳ながら13歳のナギに「胸の大きさは私と似たようなもんだ!」と言われるほどの貧乳で、そのことで若干コンプレックスを抱いている。意識的に牛乳などを飲んでいるようだが、第12巻おまけページにて紫子に「ムダな努力!!」と笑顔で断言された他、作者も『ハヤテのごとく!公式ガイドブック』で同様の趣旨のコメントをしている。また、このことは様々なアニメ雑誌でも取り上げられている。

1年時はハヤテ・ナギとは別のクラスだったが、2年進級時には姉の雪路が担任で、ハヤテ・ナギ・生徒会3人娘・愛歌・千桜と同じクラスになる。

[編集] 性格

男より男らしい(かっこいい)性格のため男女問わず憧れられており、バレンタインデーには美希を始めとした女の子から毎年大量のチョコを貰っている。しかし本人は自分が男らしいことが悩みとなっている。美希が言うには昔に比べると多少は女の子らしくなったようで、昔は美希の頭にガムをつけた男の子3人を1人で懲らしめ、最終的には美希が泣きながら止めに入ったりしている。実際にはフリフリのドレスも義母の好みで家に用意されているが、本人はそういった服は着ない。服装の似合い方について作者は「ハヤテとは真逆」と述べている[4]。口調自体は歩や泉が「〜だね」と言うところを必ず「〜よね」にするなど主要人物の中では最も女の子らしいといえる。可愛らしい面もあるが、そういったヒナギクの面が好きなのは千桜くらいである。

恋愛感情には鈍感な方で、5歳の時に慕っていた両親の失踪(詳細は桂雪路を参照)がトラウマになり、「好きになった人はいなくなってしまうのではないか」という不安を抱えていたため恋に臆病になっていた。先に挙げた両親の失踪もあり、姉には消費者金融で金を借りることを固く禁じている。

致命的な弱点として、極度の高所恐怖症。泣きべそをかいたり、アニメでは目を回したこともある。生徒会室のある時計塔から見える絶景をほとんど見たことがなく(本人は「心の目で見てるから」と言い訳をしている)、マラソン大会自由型の時もこの弱点を突かれてハヤテに敗れた(テレビアニメ第50話の美希と共に参加したクイズ大会では、それが逆に奮起を促してナギ・歩コンビに対して優勢に立ったが、形勢逆転後は気絶する形で自滅した)。飛行機には乗れることは乗れるが、離陸前から着陸まで爆睡してやり過ごしていた[5]。ハヤテや歩に誘われて高い所から景色を見る羽目になった時は、この二人になだめられるまで怯え、動揺していた。また、幽霊にも弱く特に人魂などが苦手としている。

責任感が強く筋の通った性格だが、ナギ以上の負けず嫌い(本人は否定している)で、納得がいかないことには勝ち負けにこだわる一面も見せる。それが高じてハヤテを困らせることもあった。ただし、アニメ第28話では執事バトルでハヤテに敗れ、素直に負けを認めている。ハヤテや歩が「似ている」と思うほどナギと性格などが似ているが、作者曰く「ナギの成長した姿がヒナギク」であるとのこと。弱気になる度に自分は白皇学院の生徒会長だと自分にハッパをかけている。また、シラヌイを拾うなど困っている人や弱者を放っておけない性格でもある。作者曰く、ヒナギクは正義の味方でもあるとのことである[6][7]

助けたスズメに「チャー坊」・タヌキに「ポコ吉」と名付ける等、ネーミングセンスが変わっている。

怒りっぽい性格で、そのせいかツッコミ役になることが多い。いつも怒られているハヤテ、ナギ、雪路、生徒会3人娘は悪いことをしたときヒナギクにバレるのを恐れている。また、逆に不自然な笑顔だと笑顔で怒っていると思われてしまうが、怒られたことのない千桜はそんなに怒らないと思っていて、雪路たちに「自業自得」と言っている。歩は怒ってるヒナギクに笑顔で返している。

[編集] 対人関係

ハヤテに対しては、初対面から自分を名字ではなく名前で呼ばせる程興味を示した。彼女もハヤテを「ハヤテ君」と呼ぶが、2月1日のマラソン大会で敗れたショックから、3月3日のヒナ祭り祭りまでは色々揉めたため「綾崎君」と呼んでいた[8]。「親に借金を押しつけられ捨てられた」という共通の境遇もあって、徐々にハヤテに惹かれていく。当初は上記のトラウマによる不安のせいで自分のハヤテへの思いを認められずにツンデレのような一面を見せていたが、自身の誕生日に恋愛感情を自覚する。

バレンタインデーでは、腑に落ちないものがありながらも初対面の歩を応援し、その後「ハヤテと歩が付き合っているんじゃないか?」と思い1週間ほど悶々とし続けた。付き合っていないと分かってほっとしたが、その後「私はあなたを応援するわ」と約束していたため、恋愛感情を自覚してからは彼女に対し後ろめたさを感じ、悩み続けることになる。下田に行く途中に電車内でマリアに遠まわしに恋愛の相談をした時には、「裏切り」とバッサリ斬られた。ちなみに、ハヤテに会うまで恋をしたことがなく、それも自分の思いが恋愛感情だと自覚できなかった理由の一つである。なお、告白等はしていないがナギには薄々感づかれている模様。そのため、ナギはヒナギクの動向を警戒している。その後、咲夜の誕生日の夜に歩に対して「自分はハヤテの事が好き」だと宣言し、互いに恋のライバルとして認め合う。ちなみに、ハヤテから告白してきた場合は付き合うつもりでいるが、自分から告白したら負けた気がするので自分から告白はしないと言っている。しかし当のハヤテは彼女のツンデレ発言や叱咤を真に受けものすごく嫌われていると思っている。歩曰く、「好きな子はいじめたくなる」タイプ。

歩は彼女の大人っぽさに憧れているが年齢的な話(歩が5月生まれ、ヒナギクは3月生まれなのでほぼ1年近く開いている。実際に歩は姉でヒナギクは妹である)のせいか、作者は「西沢さんはお姉さんでヒナギクは妹」と思ってしまうとコメントしている[9]。また、『ハヤテのごとく!公式ガイドブック』では、ハヤテにとってヒナギクは「強く、賢く、美しい、完璧超人」の象徴として、歩と対を成しているとコメントをしている。

グータラな姉とは何かとケンカが絶えず、四六時中借金の申込みを拒絶しているが、本当は姉のことを尊敬している。それでも、雪路が金銭関係や他人の人生に関わるトラブルを起こすようなら容赦はしない。姉の幼馴染の京ノ介相手とはいえ一度、白皇学院のことを考え、雪路のクビを示唆している。

父母は雪路ともども引き取ってもらった義理の親であるが、家族関係も良好でヒナギク自身大好きだと言っている。それでも今なお、実の両親が大好きだったという発言もある。

ナギのことは大切な友人と思っており、ナギにとっては甘やかしてくれない姉のような存在である。また、学校に来ないことも特に問題扱いはしていないが、たびたび学校や剣道部に来るようには促している。アニメ第23話では風邪をひいたナギの見舞いに顔を出すなど、けっこう気を使っている。なお、自分がハヤテに好意を持っていることを(歩の件と異なり)後ろめたさを見せてないあたり、ナギがハヤテに惚れているのは聞いても気付いても無い模様。

マリアとも面識がある。ハヤテに関することで相談やアドバイスを受けているが、同時にマリアのストレート或いは遠まわしな表現に返り討ちにあうことが多い。しかし、大人っぽく人生経験豊富そうな彼女を頼れる存在としている。

泉・美希・理沙の生徒会3人娘から頼られる一方で、何かと世話を焼かされているが、長い付き合いでそれぞれをよく知る親しい仲である。特に美希はかなり近いところにいる。

[編集] 木刀・正宗

ヒナギクの持ち武器。名匠として知られる刀鍛冶・正宗が作り出した木刀で、装備者の潜在能力を極限まで引き出す宝具である。反面、装備者の感情が高ぶりやすくなるため、感情を完璧に制御できないと、暴走する危険性がある。また、正宗自身にもある程度の意思が宿っている様で、ヒナギクが呼べばどこからともなく飛んで来る[10]

ロボットを一刀両断にしたり、ハヤテの必殺技の化身・マスター・ペストを一撃で撃破するなど、木刀でありながら並の金属刀剣類よりも遥かに鋭い切れ味と高い破壊力を持つ。また、ヒナギク自身の身体能力も高いほうとはいえ、ナギやマリアなどから「弱点が無い」と呼ばれているハヤテの動きを完璧に読み取らせるほどである。

元々は鷺ノ宮家代々の家宝であり、伊澄(ヒナギクいわく天使)が教会地下迷宮探索用にヒナギクに貸し与えていた。その後正宗は一旦返却されたのだが、正宗がヒナギクを正当な所有者と認めて懐いてしまったため、現在は再びヒナギクの手にある[10]

ヒナギク自身はこの木刀の名称に対する第一印象を「名匠も悩んだのかしらねぇ…」と語っている。

[編集] 備考

  • 第4巻のプロフィールによると一応サブキャラということになっているが、初登場以来登場キャラクター中最大級の人気を誇り、第1回人気投票では第2位のマリアの2倍以上、投票総数の約32%の票を獲得して第1位になった(マリアと3位のハヤテ(13位「綾崎ハーマイオニー」・19位「女装ハヤテ」も含む)の得票を足したとしても勝てるほど)。なお、ナギからは「自分(ナギ)とハヤテより下」と予想されたが結果、マリアとの新旧生徒会長ペアが1位と2位を制する形となった。フィギュア化はマリア、ヒナギクの順番で実現している。
  • 人気のためか、アニメでの声優の発表がメインキャラ3人と同じタイミングになったり、原作では第4巻第4話が初登場だったのがアニメでは第4話から登場していたり、文房具などのグッズがナギ・マリアと同じようにセットで作られたりと、メインキャラと同等の扱いをされることも多い。アニメ開始記念では、キャラしおりでメインキャラ3人とヒナギクのものを作られている。
  • 2007年10月に「秋葉原エンタまつり2007」で開催された「ハヤテのごとく!キャラクター人気投票in秋葉原」においては、最終中間発表ではナギと400票近い差で1位だったが、最後の2日間でナギに追い抜かれ、90票の差で第2位となった[11]。しかし、2008年4・5月の「ハヤテのごとく!キャラクター人気投票in大阪・日本橋」では2位のナギの約1.8倍の票を得て1位に返り咲いた[12]
  • 作者曰く、ヒナギクとナギは他のキャラと比べて圧倒的に描きやすいとのこと[13]
  • 『ハヤテ名作劇場』(店頭ポスター第3弾)では妖精(ティンカー・ヒナ)として紹介されている。
  • ちなみに、ヒナギク役の伊藤と雪路役の生天目仁美は同じ賢プロダクション所属もあって共演する機会が非常に多いことや、ユニット「生天目仁美と伊藤静」を組んでいることに加え、ラジオやイベントなどで伊藤が生天目の暴走を抑えることが多いなど、両者の関係はヒナギクと雪路に極めて近いと言われている(余談だが酒癖の悪さでは作中の役と逆に伊藤の方が上との評判である)。
  • 機動戦士ガンダムSEED DESTINY』のミーア・キャンベルと容姿が似ている事が一部でネタにされており、コナミから発売されたトレカでも彼女がミーアのコスプレをしたイラストが存在する。ただしアニメ本編では担当声優繋がりでマリアにミーアのパロディネタが振られているため、このネタは活用されていない。
  • アニメ第48話は彼女がメインの話であるためか、中の人の出演作品の登場キャラが随所に出ている。
  • アニメでは自主規制シーンなどを隠す意味で水着やチャイナドレスで登場するなど、サービスカットを担当することがある。

以上で桂ヒナギクに関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] 脚注

  1. ^ 原作のみの設定。単行本巻末プロフィールや公式ガイドブックには1989年生まれとは記載されていない。
  2. ^ 第14巻巻末のおまけ漫画「働かせマン」より。また、正式な設定ではないがバックステージVol.147 2007年9月5日も参照。
  3. ^ ただし野々原役の小西克幸は手加減したと思っている。
  4. ^ バックステージVol.113 2007年1月10日
  5. ^ 第8巻収録の番外編「SMALL TWO OF PIECES」より。アニメでは第52話(最終話)でようやく搭乗出来るようになったが、何重ものベルトやアイマスクまで装着する始末であった。
  6. ^ バックステージVol.34 2005年6月15日
  7. ^ バックステージVol.65 2006年2月8日
  8. ^ ただし、「綾崎君」と呼ぶのはハヤテを呼ぶ時であり、ハヤテに関することを考えている時などは「ハヤテ君」である。
  9. ^ バックステージVol.123 2007年3月20日
  10. ^ a b 第7巻巻末漫画「鷺ノ宮伊澄の溜息」より。
  11. ^ ハヤテのごとく! 公式サイト内の最終結果発表
  12. ^ ハヤテのごとく! 公式サイト内の最終結果発表
  13. ^ バックステージVol.72 2006年3月29日


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