柳ヶ瀬トンネル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
柳ヶ瀬トンネル(やながせトンネル)は北陸自動車道・敦賀IC-木之本IC間と福井県道・滋賀県道140号敦賀柳ヶ瀬線の福井県と滋賀県の県境にある全長1,325mのトンネルである。
目次 |
[編集] 概要
このトンネルがある福井県道・滋賀県道140号敦賀柳ヶ瀬線はかつての北陸本線(鉄道営業末期は柳ヶ瀬線)の走行ルートを踏襲しており、鉄道路線時代のトンネルが現在もそのまま使用されている箇所がある。この柳ヶ瀬トンネルもその一つで、単線トンネルであったため、車一台分ほどしかない幅員と距離の割りに少ない灯火のせいでかなりの圧迫感があり、地元では「お化けトンネル」の愛称で呼ばれている(1928年(昭和3年)に窒息死亡事故は起きているが、特に怪談話は無い)。かつてはトンネル内で対向車と鉢合わせになった場合トンネル内に二箇所ある離合箇所までどちらかがバックしなければならなかったが、現在は両入口に信号機を設置して交互通行とされたため、かつてよりは格段に走りやすくなっている。
ちなみに北陸自動車道のトンネル長は上りが1,320m、下りが1,270mである。
[編集] 所在地
[編集] 歴史
- 1882年(明治15年)3月10日 - 官設鉄道柳ヶ瀬〜洞道西口間開業により、使用開始。
- 1964年(昭和39年)5月11日 - 柳ヶ瀬線廃止により、鉄道トンネルとしては供用廃止。
- 1980年4月7日 - 北陸自動車道敦賀IC-米原JCT開通により供用開始
[編集] 利用状況
県道140号敦賀柳ヶ瀬線は現在、国道8号の新道野越が通行止めの際や渋滞した場合の迂回路としての役割を担っている。そのためこの交互通行の柳ヶ瀬トンネルの利用も多い。さらに県道140号が接続する国道365号の沿線に観光地である余呉湖があることもあり、敦賀市方面からの利用がさらに多くなっていると考えられる。ただし異常気象には弱く通行止めになるため、荒天時の通行には注意が必要である。
[編集] 関連項目
- 福井県道・滋賀県道140号敦賀柳ヶ瀬線
- 山中トンネル(お化けトンネルの愛称を持つ)