杉沢台遺跡
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杉沢台遺跡(すぎさわだいいせき)は、秋田県能代市にある縄文時代前期の遺跡である。
JR五能線北能代駅東方約1kmにある縄文前期の大規模な集落跡である。竪穴住居跡が44基、食料を保存するフラスコ状土坑(貯蔵穴)が109基見つかっている。なかでも台地の最も高い場所にある、小判型で長径が31mもある日本最大級の超大型住居が注目された。この大型住居は中央を境に柱の並び方が違い、何らかの役割の違いがあったのではないかと推定されている。
フラスコ状の貯蔵穴は底経と高さが2m程度のものが多く、そこに貝殻が捨てられていたものがあった。円筒下層式土器を出土する。石器類は石錘や石匙が多い。石錘は切れ目が2個のものが多く、石匙は縦型のものが多い。 このようにこの遺跡は、当時の人々の生活様式を知る上で多くのヒントを与えてくれる遺跡である。
杉沢台遺跡は1981年(昭和56年)9月3日、国指定遺跡となった。