日本国際放送
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株式会社日本国際放送(かぶしきがいしゃにほんこくさいほう)とは外国人向けテレビ国際放送を行う日本放送協会(NHK)の子会社のこと。2008年4月1日に設立が予定されている。
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[編集] 概要
日本のテレビ国際放送はNHK会長だった島桂次がアメリカのニュース専門局CNNに触発されて構想したグローバルニュースネットワーク(GNN)に遡ることができる[2]。
その後全世界ではNHKワールドTV、アメリカではテレビジャパン、ヨーロッパではJapan Satellite TVが日本のテレビ番組を放送するようになった。
近年になって政府・与党は日本の国際情報力強化のためにより充実したテレビの国際放送を行うことを求めていた[3]。
そして放送法の改正によってNHKはテレビ国際放送の子会社日本国際放送を設立することとなった。
[編集] 民放の反応
上記のGNN構想はNHKの肥大化を恐れた民放の反発もあって頓挫したが[2]日本国際放送の設立に対しても民放の反応は冷ややかである。
日本民間放送連盟の広瀬道貞会長(テレビ朝日会長)は2008年4月4日の記者会見で民放の日本国際放送への事業参加について「政府が補助金を出して、国益を目指す放送となると、国策放送になりかねない」として難色を示した[4]。
[編集] 脚注
- ^ "NHK:100%出資、新社名は「日本国際放送」に" 毎日新聞: 2008-03-06. 2008年3月21日閲覧.
- ^ a b 高橋健二 『ハイビジョン NHKの陰謀--松下電器の思惑 ソニーの打算』 光文社、1992年。ISBN 9784334012632
- ^ 総務省「映像国際放送の在り方に関する検討委員会」
- ^ "会長会見/2008-04-04-広瀬会長会見" 日本民間放送連盟: 2008-04-04. 2008-04-26閲覧.
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- NHK広報局 (2008-03-06). "外国人向けテレビ国際放送を行う新会社を設立" (PDF) 日本放送協会. 2008-03-21閲覧.
- "【明解要解】国際放送の強化 情報発信へ巨費、採算は未知数" 産経新聞: 2008-04-08. 2008-04-29閲覧.