斑岩
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斑岩(はんがん、porphyry、ポーフィリー)は、斑状組織をしているが、火山岩に比べて石基部分の結晶が大きい火成岩。普通は珪長質のものを指す。岩脈として産することが多い。
[編集] 斑岩の種類
- 石英斑岩(quartz porphyry)
- 流紋岩と同じような鉱物組成であるが、石英(高温石英)の自形結晶(斑晶)が大きく目立つもの。石英の斑晶がほとんど見られないものは珪長岩(felsite、フェルサイト)という。
- 花崗斑岩(granite porphyry)
- 石英斑岩よりも石基部分の結晶が大きく、花崗岩に組織が近いもの。長石の斑晶も目立つ。
- 閃長斑岩(syenite porphyry)
- モンゾニ斑岩(monzonite porphyry)
- 文象斑岩(granophyre、グラノファイアー)
- 石英とアルカリ長石が文象構造を示すようになった斑岩。斑状組織を示さないものは文象花崗岩(graphic granite)という。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 黒田吉益・諏訪兼位 『偏光顕微鏡と岩石鉱物 第2版』 共立出版、1983年、ISBN 4-320-04578-5。
- 文部省 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年、ISBN 4-8181-8401-2。(オンライン学術用語集)
- 益富壽之助 『原色岩石図鑑 全改訂新版』 保育社、1987年、ISBN 4-586-30013-2。
- 豊遙秋・青木正博 『検索入門 鉱物・岩石』 保育社、1996年、ISBN 4-586-31040-5。