教祖
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教祖(きょうそ)とは、宗教や宗派の創始者もしくは(必ずしも歴史的には裏付けられなくても)創始者として崇められている人のことである。一般的には、存命中の新興宗教開祖者に対して使われるのが普通である。また、創始者に限らず宗教団体の代表者を教祖と呼ぶことがある。
また、ある流行を作り出した人物に対して、それを慕う人々が教祖と呼ぶことがある(例・浜崎あゆみ、尾崎豊)。
上記の例のような、教祖と呼ばれている当事者(例記でなら浜崎あゆみ)が、その自らの活動による社会への影響力について、宗教としての指導性を認識しない、あるいは主張しない、つまりは宗教的信仰対象として自負、自認を表明せずに、この表現が会話中、文章中に上る時、この教祖という言葉を当てはめて使用するのは、むしろその「それを慕う人々」が自主的に使用するのでは無く、ある流行、潮流の中心となっている人物(或いは商標・ブランド)に対する、その熱烈な支持者群を揶揄して例える用法として比較的容易に使われる。
(用例「あいつは熱烈な(個人名)信者だから。なにせ(個人名)は、(個人名)教の教祖だしね」)
日本語の語彙としての教祖の使われ方
一般に、宗教上の指導者を示す言葉として、彼および彼ら団体自らが、指導者自身、若しくは自らの集団の最高指導者(若しくはその宗派の開祖とされる人物)をして、教祖と称することは皆無と言って良い。 キリスト教徒がイエス・キリストを、(キリスト教について全く知識の無い他者に紹介する場合は別として)「我等の教祖」とは、絶対に口にはしない。少なくとも日本語の語彙として、教祖という言葉は、ある宗教の指導者や、その創始者を第三者が理解する、若しくはさせうる上で、便宜上使われる言葉として理解するのが正しい。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 上之郷利昭 『教祖誕生』 ISBN 4103670010 ISBN 4061857398
- 早川和廣 『新興宗教教祖のウラの裏がわかる本』 ISBN 4893740210
- 秋山真人 『大教祖様養成講座』 ISBN 4900779016
- 米本和広 『教祖逮捕―「カルト」は人を救うか』 ISBN 4796617191