接辞
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接辞(せつじ)とは、語の前や後ろなどに付いて派生語を作り、元の語の意味を補ったり、変えたり、品詞を変えたりする形態素をいう。単独の語としては用いられない。接辞が結びつく語を語幹と呼ぶ。
通常は接頭辞、接尾辞、接中辞、接周辞、接合辞、超分節接辞、貫通接辞などに分類される。多くの言語において、接頭辞によって意味が補強、変化、逆転されることが多く、接尾辞によって品詞が変わることが多い。
接辞は接語ではない。詳しくは接語#接語と接辞を参照すること。また、接置詞とも異なる。
語幹 | 接辞 | 派生語 | 構造 | |
---|---|---|---|---|
接頭辞 | 音速 | 超- | 超音速 | 接頭辞 + 語幹 |
接尾辞 | 科学 | -的 | 科学的 | 語幹 + 接尾辞 |
接中辞 | sulat | -um- | sumulat | 語幹前半 + 接中辞 + 語幹後半 |
接周辞 | 伝え(る) | お- -する | お伝えする | 接周辞前半 + 語幹 + 接周辞後半 |
接合辞 | Arbeit, Zimmer | -s- | Arbeitszimmer | 語幹 1 + 接合辞 + 語幹 2 |
超分節接辞 | produce | 第一音節強勢化 | produce | 超分節素の変化 |
貫通接辞 | ktb | -i-e- | kiteb | ... + 語幹一部 + 貫通接辞一部 + ... |