御厨子所
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御厨子所(みずしどころ)は、日本の律令制において内膳司に付属した機関。後涼殿の西廂にあり、蔵人所の管轄下に置かれた。後に内蔵寮の事実上の管轄下におかれることとなる。
職掌は、天皇の朝夕の食事及び節会の酒肴を掌った。
組織はだいたいこのような構成になっていたらしい。
別当→預・小預→所衆・膳部→滝口(鵜飼・江人・網代)
別当は四位以上の殿上人又は内蔵頭の兼任職で、その下の預(あずかり)は民部大輔が兼任した。後年、預は高橋氏(武内宿禰〔たけしうちのすくね〕の子孫を称する一族)の世襲職となった。
時代が下ると小預(こあずかり)も置かれ、大隅氏の世襲職とされた。
預の下に所衆(ところしゅう)、膳部(かしわでべ)があり、膳部の下に滝口(たきぐち)があった。滝口とは漁師職で、鵜飼・江人・網代などの種類があり、それぞれに長によって統率された。