底質暫定除去基準
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底質暫定除去基準は、底質暫定除去基準は1975年(昭和50年)に定められ、水銀（河川及び湖沼においては25 ppm）及びポリ塩化ビフェニル (PCB) (10 ppm) に汚染された底質を除去する範囲を定める場合の基準として定められたものである
底質を除去する範囲を定める調査の方法は、「底質調査方法」に基づき、メッシュの通常4つの交点の測定値の平均値を当該メッシュ内の平均濃度として考える。
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[編集] 水銀を含む底質の暫定除去基準
水銀を含む底質の暫定除去基準値(底質の乾燥重量当たり)は、海域においては次式により算出した値(c)以上とし、河川及び湖沼においては25ppm以上とする。
ただし、潮汐の影響を強く受ける河口部においては海域に準ずるものとし、沿岸流の強い海域においては河川及び湖沼に準ずるものとする。
- C＝0.18・(△H／J)・(1／S) (ppm)
- ｛／△H＝平均潮差(m)／J＝溶出率／S＝安全率
- (一) 平均潮差△H(m)は、当該水域の平均潮差とする。ただし、潮汐の影響に比して副振動の影響を強く受ける海域においては、平均潮差に代えて次式によつて算出した値とする。
△H＝副振動の平均振幅(m)×(12×60(分))／(平均周期(分))
- (二) 溶出率Jは、当該水域の比較的高濃度に汚染されていると考えられる四地点以上の底質について、「底質調査方法」の溶出試験により溶出率を求め、その平均値を当該水域の底質の溶出率とする。
- (三) 安全率Sは、当該水域及びその周辺の漁業の実態に応じて、次の区分により定めた数値とする。なお、地域の食習慣等の特殊事情に応じて安全率を更に見込むことは差し支えない。
- (1) 漁業が行われていない水域においては、10とする。
- (2) 漁業が行われている水域で、底質及び底質に付着している生物を摂取する魚介類(エビ、カニ、シャコ、ナマコ、ボラ、巻貝類等)の漁獲量の総漁獲量に対する割合がおおむね2分の1以下である水域においては、50とする。
- (3) (2)の割合がおおむね2分の1を超える水域においては、100とする。
[編集] 水銀における底質暫定基準と環境基準
＜単位＞ 10 ppm = 10 mg/kg
- 土壌の環境基準値は溶出量値として、総水銀は0.0005mg/L以下であり、アルキル水銀は「検液中に検出されないこと」である。
- 土壌汚染対策法における指定基準は含有量として、土壌1kgにつき15mg以下となっている。
[編集] PCBを含む底質の暫定除去基準
PCBを含む底質の暫定除去基準値(底質の乾燥重量当たり)は、10 ppm以上とする。
[編集] PCBにおける底質暫定基準と環境基準
＜単位＞
- 10 ppm = 10 mg/kg = 10,000,000 pg/g
PCBはダイオキシン類の一部であり、現在のダイオキシン類の底質環境基準は150 pg-TEQ/gである。分析方法や毒性等価係数等の差はあるにしても上記のように、底質暫定除去基準は現在のダイオキシン類底質環境基準を大きく離れている。
