山脇啓造
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山脇啓造(やまわき けいぞう)は明治大学教授、専門は国際関係論 (外国人政策・移民問題)、多文化共生論。
世界のボーダレス化に伴い、国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的違いを認め合い対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくことを推進し実現へ向けた多文化共生社会への政策提言の先駆的な存在であり、第一人者である。
少子高齢化による人口減が進む日本の、中長期的な将来の活性化を視野に、海外の移民受け入れ政策の歴史や実例や法律を調査し、海外から日本への移民受け入れの政策提言を行っている。
また、近年、公立の小中学校で増える外国人児童の学校生活を研究し、日本の学校に通う外国人の子ども達の教育の充実に向け、現在の教育体系の中で子供や教師や保護者がどんな問題を抱え、その問題解決のためになすべき事や21世紀の学校と地域のあるべき姿について、国や地方自治体のこれからの役割や望ましい方向性等を総合的・体系的に取り組む、日本の外国人政策の代表的な研究者である。
[編集] 来歴
東京大学法学部卒業ののち、米国へ留学。コロンビア大学国際公共政策大学院(国際関係論修士)卒業後、国連開発計画(UNDP)JPO着任(コスタリカ)。帰国後、明治学院大学国際平和研究所 特別所員を経て、明治大学商学部着任。2008年度から多文化共生キャンパスへ向けた新設の国際日本学部教授。ガバナンス研究科(公共政策大学院)で「国際化政策研究」をも受け持つ。
- 総務省 / 多文化共生の推進に関する研究会座長
- 外務省 / 海外交流審議会外国人問題作業部会委員
- 法務省 / 出入国管理政策懇談会在留管理専門部会委員
- 国土交通省 / 北関東圏における多文化共生の地域づくり検討委員委員長
- 文部科学省 / 初等中等教育における外国人児童生徒教育の充実のための検討委員
- 外国人集住都市会議アドバイザー
- 愛知県多文化共生社会づくり推進会議座長
- 群馬県多文化共生指針策定委員会委員長
- 宮城県多文化共生推進条例策定懇話会座長
- 東京都地域国際化推進委員長
[編集] 著書
- 『多文化共生の学校づくり-横浜市立いちょう小学校の挑戦』山脇啓造・横浜市立いちょう小学校編(明石書店、2005年)
- 『歴史の壁を超えて-和解と共生の平和学』内海愛子・山脇啓造編(法律文化社、2004年)
- 『東アジアで生きよう!-経済構想・共生社会・歴史認識』金子勝・藤原帰一・山口二郎編-山脇啓造・柏崎千佳子・近藤敦「多民族国家日本の構想」(岩波書店、2003年)
- 『超過滞在外国人と在留特別許可:岐路に立つ日本の出入国管理政策』駒井洋,渡戸一郎,山脇啓造編(明石書店、2000年)
- 『近代日本と外国人労働者』山脇啓造著(明石書店、1994年)
- 『「韓国併合」前の在日朝鮮人』小松裕・金英達・山脇啓造編(明石書店、1994年)