安永航一郎
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安永 航一郎(やすなが こういちろう)は日本のギャグ漫画家。
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[編集] 人物
大分舞鶴高等学校卒、九州大学理学部化学科中退。70年代の特撮・ヒーロー物あるいは時代劇のテイストをギャグとして多用する事で知られる。1980年代前半より『増刊少年サンデー』(小学館)において「砂漠の桃太郎侍」でデビュー。初連載「県立地球防衛軍」が出世作となった。
21世紀を迎えた現在も、尚デビュー当時のパワーと作風を保ち続けている。多作ではないが、一つ一つの作品には古典的ギャグとナンセンスの暴力が潜んでいる。
デビュー当初から、節操の無いギャグやアニメ作品などの露骨なパロディ・オマージュで話題を集めていたが、1990年代中ごろよりその傾向がさらに顕著となったと言う見方もあるが、むしろそのころの作品(例えば「火星人刑事」)のほうが、初期のものより作品として円熟度を増して過激性を弱めていると言う見方もある。一方、少女の露出度は高くなってはいるが、話の内容としてはギャグベースにスライドさせているため、劣情を催すといった雰囲気はない(女性キャラクターも、いわゆる「オヤジギャル」的言動が目立つなど)。『輪姦』さえもギャグにできる(「大統領ならリンカーン」)漫画家は彼をおいて他にはいないだろう。
一方、安永は1990年代中ごろより沖縄体液軍人会という同人サークルを主催し、アニメやアダルトゲームをテーマにしたパロディ作品を、積極的に制作するようになる。これらの作品の多くは、過激化しつつある安永の諸作品の中でも特に節操を失い、一部の人の不興を買う内容を含む作品となっている。(但しこの傾向は既に「頑丈人間スパルタカス」の頃から現れていたものと思われる。)
なお単行本未収録作品・同人作品を中心に、台湾の出版社より中文版の単行本が出版されている。ただし過失なのか意図的なのかは不明だが、作者の名義が「安永肛一郎」に変更されている。
2006年9月に徳間書店から創刊された月刊COMICリュウに「MMリトルモーニング」(青空にとおく酒浸りに改題)を連載開始、「火星人刑事」の連載終了以来久々に商業誌での執筆を再開した。
[編集] 作品リスト
- 県立地球防衛軍
- 陸軍中野予備校
- 巨乳ハンター
- 海底人類アンチョビー
- 超感覚ANALマン
- 火星人刑事
- 頑丈人間スパルタカス
- 超人トトカルチョ(日本語版では単行本未収録、ただし台湾の出版社より中文版の物が出ているほか、同人誌としては日本でも1998年に出版されている)
- 実録ジオン体育大学
[編集] その他
- 島本和彦の業界熱血コメディ『吼えろペン』のキャラクター「流れ星超一郎」は、安永 航一郎がモチーフと目されている。
- 究極超人あ〜る出演の「レオナルド 根岸(レオナルド ねぎし)」の外見は、安永 航一郎がモチーフと目されている。
- 人の絵を集めるのが意外と好き。九大漫研に出入りしていた頃は後輩の作品をしっかり集めて弱みを握っていた。
- 明晰で時事にも詳しく、引き出しが多い人。破天荒そうだが実は大変真面目かつ勉強好きであり、物事の筋道を重んじる常識人(でも下ネタは大好き)。編集からほぼ理不尽なことを言われても「いや、彼らはあれでメシ食ってるプロなんだから、きちんと聞きいれねばならない。反論はその上で論理的に行わないと」と語るなど、漫画からは想像もつかないような冷静さを併せ持つ。
- 大学を中退したことは当然周囲から反対多数だったが、「別に会社勤めするわけじゃなし、漫画家やめたら一生後悔しただろうが、あんなムダにクソ忙しいだけの学校、辞めて一点の悔いも残っとらんよ」と、こよなく漫画を愛する態度を明らかにしている。