姚明
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姚 明(ヤオ・ミン、1980年9月12日 - )は、中国のバスケットボール選手。上海生まれ。彼は現在北米プロバスケットリーグNBAのヒューストン・ロケッツに所属している。ポジションはセンター。背番号は11番。身長226cm、体重134kg。2008年6月現在、NBAで最も身長が高い選手であり、リーグを代表するセンタープレーヤーである。愛称は「明王朝」、「歩く万里の長城」、「Chairman Yao」。日本では、「よう・めい」と発音されることもある。
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[編集] 生い立ちとCBAキャリア
姚明の父親,姚志遠(ヤオ・ジーユァン)は身長201cmの元バスケットボール選手であり、母親の方鳳娣(ファン・フェンディー)も、191cmの元バスケット選手で、中国代表チームでプレーしていた。出生時の体重は11ポンド(約5kg)。
9歳でバスケットボールを始め、10歳の頃には180cm、13歳になる頃には身長は2mにまで達した。中学生でユース代表チームに選ばれ、17歳で地元の上海シャークスと契約し、中国プロバスケットボールリーグプレイヤーになった。1997-98シーズン、1試合平均10得点、9リバウンドを獲得した。翌シーズンは負傷で大半を棒に振る。1999-2000シーズン、1試合平均21得点、14リバウンドの成績に加え、5ブロックと活躍する。翌2000-01シーズンには1試合平均27得点、19リバウンドを記録し、20歳にしてリーグのMVPを獲得した。
[編集] NBA移籍以降
2002年のNBAドラフト1巡目1位でヒューストン・ロケッツに指名された。長身を生かしたポストプレーや豪快なブロックショットが魅力で、ルーキー・シーズンながらNBAオールスターゲームにファン投票で選出される。以降は毎年オールスターに選出され、2004-05シーズンではマイケル・ジョーダンを抜いての史上最高得票数でのオールスター選出となった。このことは彼の本国での絶大な人気の結果とも考えられる(現在はメジャーリーグベースボールと同様にインターネット投票でアメリカ国外からも投票できるようになったため)。
デビュー以降周囲からは「期待外れ」との声も囁かれてはいたが、毎シーズン着実に数字を伸ばし、2005-06シーズンには大台の1試合平均20得点10リバウンドを突破。長年リーグを支配してきた怪物センターシャキール・オニールの衰えが顕著となり、2006-07シーズンにはいよいよ姚明がトップセンターの座に着くかと思われたが、故障によりシーズンの半分近くを欠場したため、4年連続のオールNBAチーム入りを逃した。
[編集] プレイスタイル
類稀な長身とダンク、フックシュート、ジャンプシュートといった様々なシュートを使いこなせる技術を持つ。また、ディフェンス面においてもゴール下での彼の高さは脅威といえる。ビッグマンでありながらフリースローも非常に得意。ただ、彼は自分の体がほかのNBAのセンタープレイヤーに比べ線が細く、フィジカルコンタクトが弱いということを意識しているコメントをしている。
[編集] 人物像
- アジア人初の NBA のトップレベルで活躍できるプレーヤーとなっただけでなく、中心選手としての活躍は中国でのバスケット人気を押し上げている。テレビCM等多くの広告で起用されたり、また、スポーツ店では彼のポスターや等身大パネルが置いてある。
- 2003年に「中国十大傑出青年」の一人に選ばれた。
- アテネオリンピックの入場行進で中国チームの旗手を務めた。
- 2006年、日本で行われたバスケットボール世界選手権でもチームの主力として活躍したが、マークが集中した上に怪我で本調子ではなかったこともあり、ベスト8決定戦でギリシャに大差で敗れた。
- 子供の頃に服用した薬の副作用で、左耳の聴力が失われている。
- 2007年6月23日の中国各新聞紙上にて、元プロバスケットボール中国代表で身長1メートル90の葉莉(イエ・リー)と8月8日にヒューストンで結婚すると報じられた。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- NBA.com ヤオ・ミン (英語)
- 公式サイト(英語)