太田城 (紀伊国)

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太田城（和歌山県）
城郭構造	平城
築城主	紀俊連
築城年	延徳年間
主な改修者	太田源太夫
主な城主	紀氏、太田氏
廃城年	1585年?
遺構	移築現存門
指定文化財	なし
再建造物	なし
表・話・編・歴

太田城（おおたじょう）は、戦国時代に和歌山県和歌山市太田に存在した城。

和歌山県和歌山市太田にある来迎寺は、備中高松城、武蔵忍城ととも日本三大水攻めのひとつに数えられる戦国時代の太田城の本丸跡と伝えられる場所である。

城の範囲は現在の来迎寺、玄通寺を中心に東西250m、南北200mで周囲に深い堀をめぐらし、東に大門をもっていたとされる。現在、その大門は和歌山市指定文化財として和歌山市橋向丁の大立寺に移築されている。

延徳年間に国造紀俊連が築き、戦国時代の天正4年（1576年）に太田源太夫が修築した。

天正13年（1585年）、豊臣秀吉は6万の軍勢を率いて紀州征伐を行った。太田党は太田左近宗正を大将として、約5千人が太田城に立てこもり、10万余人の秀吉軍に対して強く抵抗したため、秀吉軍は城を取り囲む総延長5～6kmにも及ぶ堤を築き、水攻めをおこなった。攻防1ヶ月、ついに左近ら中心人物50余人の首を差し出すことを条件に他の者が助命されたとされる。

ここから北東約50mには、戦いにより亡くなった者を葬った小山塚、北東約250mには太田城の大門があったとされる大門橋、北東約700mには水攻めの際に秀吉軍が築いた堤跡が残っている。

但し、いつの頃まで存在したのかは不明であるが、遅くとも秀吉が紀州征伐をする天正13年（1585年）には廃城となっていたであろうと推察される（この年から和歌山城築城が開始される）。