大麻 (神道)
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大麻(おおぬさ)は、神道の祭祀において祓に使う道具の一つで、榊の枝または白木の棒の先に紙垂(しで)または麻苧をつけたものである。白木の棒で作ったものは祓串(はらえぐし)とも言う。
「大麻」(おおぬさ)という言葉は、本来は「ぬさ」の美称である。「ぬさ」とは神への供え物や、罪を祓うために使用する物のことであり、主として麻や木綿(ゆう)、後には布帛や紙が使われていた。そこから、神事に使う布帛や紙のことを大麻と呼ぶようになった。上述の祓具としての意味のほか、伊勢神宮から頒布される神札のことも大麻(神宮大麻。この場合は「たいま」とも読む)という。
大麻は、祓う対象となる人や物に向かって左・右・左と振って使用し、これによって大麻に穢が移ると考えられている。かつては、人に対しては祓を受ける人が大麻を手で引いて穢を移していたが、後に人に対しても大麻を振るようになった。