大慈寺 (岩舟町)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
大慈寺 | |
---|---|
所在地 | 栃木県下都賀郡岩舟町小野寺2247番地 |
山号 | 御野寺山 |
宗派 | 天台宗準別格本山 |
創建年 | 737年(天平9年) |
開基 | 行基 |
文化財 | 相輪塔 銅製華鬘 製聖観音菩薩坐像 (国重要文化財) 手香炉 慈覚大師堂ほか (町指定) |
大慈寺(だいじじ)は、栃木県下都賀郡岩舟町にある天台宗の寺院。山号は小野寺山、院号は転法輪院。天平9年(737年)の開基。伝教大師最澄の伝法・造塔供養寺、慈覚大師円仁修行の寺として有名である。現在、天台宗の準別格寺に指定されている。
目次 |
[編集] 歴史
大慈寺は、天平9年に行基が開基し、二祖道忠、三祖広智と法が伝えられる。広智のときに、大慈寺で修行していた慈覚大師円仁(後の第三代天台座主)、安慧(後の第四代天台座主)などを伝教大師最澄のもとへ弟子入りさせ天台教学を学ばせる。弘仁八年、伝教大師最澄が弟子たちとともに来院し、大乗戒の授与、一級宝塔の建造などをし、東国への天台布教の足場とする。
その後小野小町が、大慈寺の本尊薬師如来に病気平癒の祈願をし、その結果治癒したため、終世大慈寺所在の小野寺の地に住んだ。近隣に小野小町の墓も現存する。
また、時宗開祖一遍上人が来院し、雨宿りをしたことなども絵巻中の絵とともに伝えられている。
その後、二度の火災(天正年間、弘化年間)などにあったが、絶えることなく今日まで法灯を伝えている。
[編集] 文化財
伝教大師最澄の建立した相輪塔(再建)などの県指定文化財三点や、多くの町指定文化財を有する。
[編集] 主な行事
比叡山の登る前に慈覚大師円仁が修行したことにちなみ、毎年成人の日(1月14日の命日に近い休日)に、「円仁まつり」を行い、円仁供養や護摩祈願、奉納公演などのイベントでにぎわう。
5月5日の子供の日には、月遅れで「花まつり」を行い、つつじの咲く中、野点などの行事を行う。
また毎日、先祖供養(申込者、宗派不問)を経木塔婆にて行っている。
希望者がいれば、相談受付、歴史に関する法話なども行う。