乳姉妹
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『乳姉妹』(ちきょうだい)は、TBS系列で放映されたテレビドラマである。
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[編集] 放映期間
[編集] 放映時間
- 火曜日、20:00~20:54
- なお、TBS系列でありながら北陸放送では該当時間帯に「太陽にほえろ!」(日本テレビ系)を放送しており、当ドラマが放送されなかった。
[編集] あらすじ
「春の暴風雨(あらし)の その夜中 二人の嬰児(みどりご)生まれたり 同じ海辺のその里に 一人は広き別荘に 一人は狭き賤が家(しずがや)に」
- この物語は、吉屋信子の傑作小説「あの道この道」をベースに、運命に翻弄される二人の少女が時には敵となりながら、自分の人生を自らの手で拓く姿を通じ、人生とは何かを問うものである。 (オープニングナレーションより)
- 原作では春でなく秋となっている。また、「一人は狭き賤が家に」の後に「この世の光 浴び初めぬ」という節が書かれてある。
真鶴で漁師として生活する松本夫妻の妻・静子と東京の財閥一族「南部開発」の大丸家夫人・大丸慶子。二人は真鶴の同じ産院で同日ほぼ同時刻に女児を出産するが、体が丈夫でなかった大丸慶子は女児を出産と同時に死亡する。 その後、大丸慶子が真鶴滞在中に親交を深めた松本静子が、大丸慶子の葬儀中に乳母を依頼された事により、二人の娘が乳姉妹の間柄となる。
娘二人がこの世に生を受けて五日後、亡妻・慶子の葬儀を東京で済ませた大丸剛造が、娘を迎えに真鶴へ向かう。が、そのさ中、二人の娘を産院で産湯に入れていた松本静子が、ほんの出来心で我が子の産着と大丸家の娘が身に付けている高価な産着を取り替えたところ、その事実を知らない夫・龍作が現れ、松本夫妻の子の産着を着た大丸家の娘に誤って火傷を負わせてしまう。慌てて大丸家の娘を抱いて診察室へ駆け込む夫妻。病室に一人置き去りにされた、大丸家の産着を着た松本夫妻の娘…。
大丸家の高価な産着を着た松本夫妻の娘が、大丸家の娘と勘違いされて、突然現れた女の手により身代金目的のために誘拐されてしまう。松本夫妻の娘は無事救出されるも、松本夫妻は大丸剛造に真実を話しそびれ、松本夫妻の娘はそのまま大丸家へと引き取られてしまう。二人の少女の運命が、ちょっとした手違いから、大きく入れ替わってしまったのであった…。
18年後の二人の娘の誕生日に、真鶴へ訪れた大丸家令嬢・大丸千鶴子。彼女こそ、18年前に起きた誘拐事件に巻き込まれた松本夫妻の実娘であった。 大丸千鶴子と名づけられ、何不自由なく奔放そして勝気でプライドの高い娘に育てられた松本夫妻の娘と、松本夫妻の娘として育てられ、貧しいながらも心優しい娘へと育てられた大丸家の実娘・松本しのぶ。この二人が運命の悪戯で再会してしまう。この再会により、運命の糸車が不気味な音を立てて回り始めたのであった…。
[編集] キャスト
- 大丸雅人:鶴見辰吾
- 大丸千鶴子:伊藤かずえ
- 松本しのぶ:渡辺桂子
- 田辺路男:松村雄基
- 松本耐子:森恵
- 松本静子:岩本多代
- 松本龍作:井川比佐志
- 手島:大石吾朗
- 大丸則子:小林哲子
- 大丸慶子:北林早苗
- 辻優子:岡田奈々
- エリカ:石井めぐみ
- 長田猛:小沢仁志
- 島田:伊東辰夫(現・伊東達広)
- 三森育代:松井きみ江(現・松井紀美江)
- 若山:名古屋章
- 大丸剛造:高橋昌也
- 辻優子(回想、少女時代):谷本重美(現・小川範子)
- 百瀬まなみ
- 桑田和美
- ナレーション:芥川隆行
[編集] スタッフ
[編集] 主題歌
- 「RUNAWAY」麻倉未稀
[編集] サブタイトル
- 誕生日の秘密
- 母の告白は嘘?
- 地獄の豪邸
- 憎しみのトランペット
- 針のむしろの学園
- 亡き母の悲鳴
- 愛が欲しい
- 結婚しよう
- 秘密の小箱
- 血は嘘をつかない
- さよなら貴男
- 私は不良少女!
- 愛からはぐれた
- これが今の私です
- 不良少女ふたり
- あい求めよ迷える魂
- はぐれ狼の初恋
- わたし達の明日
- 哀愁の波止場
- 少女が見た地獄
- 牢獄で知った婚約
- 憎しみの乱れ打ち
- ふたつの恋戦争
- 時間よ止まれ永遠に
- 若きトランペッターの死
- 死ぬときは天使
- 片腕のトランペッター
- 魂の輝くままに
[編集] 関連項目
- 冬の輪舞(本作と同じく、吉屋信子の『あの道この道』が原作となっている)
[編集] 前後番組の変遷
TBS系 火曜20時台の連続ドラマ | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
少女に何が起ったか
(1985.1.8 - 1985.3.26) |
乳姉妹
(1985.4.16 - 1985.10.29) |
禁じられたマリコ
(1985.11.5 - 1986.1.28) |