一発台
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一発台(いっぱつだい)とは、パチンコ台のうち、1981年の「デジパチ3000発規制」と相前後して登場した出玉無限型の普通機・権利物を言う。
一部の等価無制限店では、一撃必殺の出玉数から「万発台」と呼ばれていた。
なお正式なパチンコ台のジャンルのうち、一発台というジャンルは存在しない。遊技ルールからくる、利便上の愛称・造語である。
[編集] 特徴
1980年代当初のデジパチは1回の大当たりで数万発の出玉があり、過激に射幸心を煽った。しかしこれが「3000発規制」につながり、デジパチから客が遠ざかっていった。
そこで登場したのが「一発台」と呼ばれる普通機(平台・チューリップ台)であった。 大抵の一発台には、中央に大当たり判定のための「役モノ」が搭載されているが、大抵の機種はシンプルな構造となっている。この「役モノ」の中では、「3つ穴クルーン」と呼ばれる物が特に有名だった。この役モノは皿のような物に穴が3つ開いており、そこに玉が入るとルーレットのように玉が回転し、3つの穴のうちの1つに入る仕組みになっている(大抵の機種は、その内1つが当たり穴である)。この穴から特チュー(大当たり入賞口を兼ねたチューリップ)に入賞すると、開いた特チューの先端に弾かれる新しい球筋によって出玉放出用入賞口に導かれる仕掛けになっていた。しかし、あまりに射幸心を煽る仕様なので、「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」別表第4の『役物が作動した場合に当該役物の作動により開放等が生じた入賞口以外の入賞口への遊技球の入賞が容易にならないこと』に抵触するとして当局の指導が入り、一発台は設置及び製造などが禁止され現在に至る。
営業方法はホール毎に任されていたため、等価無制限という過激な営業をしていたホールもあったが、閉店時の出玉保証は無かった。ただし、定量打止制のホールによっては、従業員の確認のもとにパンク保証を行っていた。
現在でも、ごく一部の店舗に設置されている事が有る。
[編集] 代表機種
- スーパーコンビII(SANKYO)
- スターライトII(SANKYO)
- ビッグウェーブI(SANKYO)
- フェアリー(京楽)
- ジャスティ(西陣)
- セイヤ(三星※現サンセイR&D)
- サーカス(平和)
- キューピット(奥村遊機)
- ミサイル776D(大同※現ビスティ)
[編集] 関連項目
- 賭博黙示録カイジ (作中に一発台『沼』が登場する)