ルキウス・ウォレヌス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ルキウス・ウォレヌス(Lucius Vorenus、生没年不詳、紀元前1世紀)は共和政末期の人物。ティトゥス・プッロとともにユリウス・カエサルのガリア戦記に出てくる人物。ウォレヌスはカエサル指揮下、第13軍団ゲミナ所属の百人隊長であり、プッロと昇進争いをしていた。
ガリア戦記によると、ウォレヌスの記述はプッロとともに第5巻、第44章に記載されている。それによると両者は筆頭百人隊長を巡って熾烈な争いをしていたと言う。まず激しい戦闘中プッロが敵に対して猛烈な突撃をし、至近距離でピルムを投げたが、逆に敵の槍が刺さり、敵に周りを囲まれ剣が抜けない窮地に陥る。その時ウォレヌスがプッロの擁護のために敵に接近、近接戦闘でプッロからの注意をそらした。しかし今度は背後の敵をなぎ倒した際にウォレヌスが不整地で足をすべらせて、敵の攻撃を許してしまう。そこにプッロが救援に近づき、多数の敵を倒して二人は味方が叫ぶ喝采の声を受ける中退却した。
[編集] ドラマでの描写
HBOのテレビドラマ「ROME[ローマ]」ではウォレヌスが主人公の一人としてカエサル配下の百人隊長を演じている(途中で軍務は除隊、エウォカトゥスに、そしてカエサル暗殺直前には元老院議員となっている)。