リセット・ワールド
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リセット・ワールドは鷹見一幸のライトノベル。イラストはHimeaki。出版は電撃文庫。
本作は時空のクロス・ロードと同じ世界の物語であると作者が語っている。
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[編集] 概要
大人たちがいなくなり、子ども達だけで生きていくことになった世界で、「知恵」と「勇気」 「やせ我慢」と「ええかっこしい」の精神でピンチを潜り抜けていく冒険ファンタジー。本作の舞台は緻密な現場取材を元に、(2008年時点の)実在する街の道路や建物の位置、構造が正確に描写されている。
[編集] ストーリー
伝染病の蔓延により大人たちは死に絶え世界は一度リセットされた。大崩壊から五年後、生き残った子供達は文明を維持できず過去の遺産をゆっくりと食いつぶしながら生活していた。そんな中、一人の少年がかつての東京に訪れる。
[編集] 用語
- コミュニティ
- 大崩壊後に生き残った子どもたちが作った集落。法律が通用しなくなった事から出現した野盗から身を守るための集まり。
- カタリベ計画
- 文明を後世に伝える為に選ばれた300人の大人達に抗体をうちシェルターに避難させる計画。人数が少ないのは抗体の試作品が完成した時点ですでに社会機能が麻痺していて十分な数を確保できなかったため。
[編集] 登場人物
[編集] メインキャラクター
- 園山 慎吾(そのやま しんご)
- 本作の主人公。ファウンデーションの眼と耳として活動している十代後半の男。
- 矢上 由紀江(やがみ ゆきえ)
- 男勝りでボウガンの扱いに長けた少女。大宮・前橋連合所属の警備要員。正義感が強いが、突っ走りすぎるところがある。西東京協和国が非道な行いをしていると聞いていてもたってもいられなくなり、男装して潜入していたが、正体がばれそうになったところを慎吾の機転で助けられる。
- 妹がギャングに殺されてからは男嫌いになり、最初は慎吾のことも警戒していたが大宮までの逃避行を経て慎吾を信頼するようになる。さらしを巻かなくても女であることがばれない位の貧乳。
- サナエ
- 十歳前後の少女。西東京共和国に捕まっていたところを慎吾に助けられ、慎吾や由紀江と一緒に大宮に行くことになる。助けてくれた慎吾に好意を寄せている。
- メンマ
- 慎吾が連れている犬。ビーグル犬とテリアが混ざったような雑種でオス。なぜか人間の女の子が大好き。好物はメンマでそれが名前の由来。第一巻のラストのイラストで置いてけぼりを食らったような描写がある。
[編集] 前橋・大宮連合
- 筑摩 和彦(ちくま かずひこ)
- 連合の幹部。大宮の総責任者だが、鉄道運行の責任者でもあるため普段は大宮の事は他の人間に任せている。
- 『時空のクロス・ロード 一番列車は朝焼けに』の主人公。
[編集] 西東京共和国
- 多目 祐介(ため ゆうすけ)
- 西東京共和国の幹部にして頭脳。共和国を作り出した張本人。
- 大道寺 正行(だいどうじ まさゆき)
- 西東京共和国の大統領。
[編集] コミュニティ
- 西東京共和国
- 旧・立川市を中心に作られたコミュニティ。住民は一級市民から三級市民に振り分けられ、それぞれの仕事につかされる。ただし体制は独裁国家で三級市民は奴隷同然の扱いを受けている。階級は指導者と戦闘要員が一級、機械の扱いに長けている者や生活用品を探し出せる者は二級、何の能力もない者は三級と位置づけされ、農業などに使役され過酷な労働を強いられている。子供は消費するだけで生産することができないので産まれてもすぐに殺される。
- 前橋・大宮連合
- 前橋が本拠地になっており、大宮を支援する形で作られている。鉄道を動かすことに成功したコミュニティ。学校などの復活も目指している。リーダーの玉城を中心によくまとまっている。『時空のクロス・ロード』にも登場。
- ファウンデーション
- 五年前の疫病から生き残った大人達の集まり。300人のうち50人ほどが自衛隊や警察官などの戦闘要員で、残りは医者や学者などの非戦闘要員。目的は生き残った子供に知識を伝え、文明を復活させる事。自力では十分な活動ができないため子どもたちに教育を施しエージェントとして活動させている。本部は長野県伊那市。
- 組織の名前はアイザック・アシモフが書いたファウンデーションというSF小説に登場する知識の避難所として百科事典を編纂する財団の名前。
[編集] 既刊一覧
- 僕たちだけの戦争 2008年3月10日刊-ISBN 9784840241892