ユーティリティープレイヤー
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ユーティリティープレイヤー(Utility Player)は、スポーツにおいて、いくつものポジションをこなしてチームを助ける万能選手のことを指す。
[編集] 概要
「便利屋」などと呼ばれることもある。utilityとは“万能の”、“使い勝手のよい”という意味で、ユーティリティープレイヤーは、長期連戦の途中にレギュラー選手を休ませたり、選手の突然の故障などにも対応できるため重宝される。ユーティリティープレイヤーはチームに一人はいて欲しい人材だが、裏を返せばポジションが定着しないということであり、レギュラー選手に比べれば年俸などであまり評価されないことが多い反面、求められる技量は並みのものではない。野球の場合、出番はいわゆる守備固めだけの者から代走、代打もこなす者まで多岐にわたるが、この手の選手には打者としてのパワーが不足していることが多く、それがレギュラー定着を逃す最大要因となっている。
野球では内外野こなせる選手が対象だが、内野を全て守れる選手でも「ユーティリティープレイヤー」と呼ばれる事もある。メジャーリーグではユーティリティープレイヤーでありながら試合ごとに守備位置を変えながらレギュラーとして活躍する選手もいる(例:ロサンゼルス・エンゼルスのショーン・フィギンス、シンシナティ・レッズのライアン・フリール)。特に、フィギンスはユーティリティープレイヤーでありながら、2005年には盗塁王のタイトルを獲得した珍しい選手である。
サッカーにおいては「ポリバレント」と呼ばれる事が多い。
バスケットボールにおいては複数のポジションを行き来するところから「スイングマン」と呼ばれる事がある(特にガードのポジション)。