マグライト
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マグライト (MAGLITE) はアメリカのマグ・インストルメント社 (Mag Instrument, Inc.) が製造する懐中電灯のブランドである。モデルによって単一または単二の乾電池を2本から6本使用する。
単三、単四電池を使用するミニマグライト、単四乾電池1本を使用するソリテールというモデルも存在する。マグライトには充電式電池を使用する専用モデル「マグチャージャー」も存在するが、日本国内ではめったに見かけない。
なお、デザインを担当したドン・ケラーは後に退社し、ミニマグライトそっくりでカラフルにして、ボディに滑り止めのゴムを巻き、尾部にはプッシュスイッチを装備した「ケラーライト」を考案・販売した。
LED化キットが他社から販売されていたが、マグ・インストルメント社から公式にLEDモデルが発売された。
[編集] 警務用
アルミニウム合金を削り出して造られた頑丈なボディであり、柄の部分が数十cmと長いものは警棒も兼ねている。夜間の警備などで用いられる際には、ライトを上下逆にして点灯部(ヘッド)の真下を握り、尾部を肩に乗せて持ち運ぶ。これは、ライトが体に固定されているので常に自分の向いている方を照らせること、そして暴漢に遭遇した場合、まず光で眩惑、即殴打出来るようにするためである。このためアメリカの警察では、最低でも単二電池3本を使用するモデルを携行する事を警察官達に義務付けている。また、この持ち方は、頭と肩に挟むことで両手を自由にすることもできる(記録を取る際に脇の下に挟む使い方もある)。
本体と垂直に取り外し可能なグリップをつけたトンファー型のマグライトも存在する。
これらの特徴から武器とみなされ、法的な制限を受ける場合もありうる。日本の場合、大型のモデルを正当な理由なく携帯していると軽犯罪法違反に問われる可能性がある。 またアメリカでも、ロサンゼルスでは容疑者や市民に過剰な暴行を加える原因として、警察官に対し金属製懐中電灯の使用を禁止した[1]。現在ロサンゼルス市警察では従来の「ストリームライトSL-20X」に代わり、新しく発注・導入された「ペリカン7060」が支給されている。ロス暴動も参照。
しかしながら日本の軽犯罪法は「濫用してはならない」との規定があり、罰則は「科料・拘留」なので、性能がよく頑丈な懐中電灯として正当に所持・利用しているにもかかわらず警察官から同法違反と言われたときは、直ちに検察官送致を要求すべきである。 正式な司法手続きで是非をはっきりさせればよい。
[編集] 記念交換
マグライトの特徴として豊富なアクセサリーやボディカラーのバリエーションの多さが挙げられる。マグ・インストルメント社の純正品以外にも各社で製作され販売されており、互換性が保たれていることが多い。こうした特徴を生かし、キャンプなどを通じて親しくなった者同士が記念に部品を交換しあうことも行われる(数回、交換を繰り返すとカラフルなオリジナルマグライトができる)。