ベライゾン・ワイヤレス
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ベライゾン・ワイヤレス(Verizon Wireless)は、アメリカの携帯電話事業者(キャリア)。ニュージャージー州 Basking Ridgeに本社がある。6370万人の加入者を擁し(2007年10月現在)、これは全米2位の加入者数であり、通話エリアは全米最大規模を誇る。
ベライゾン・ワイヤレスは、ベライゾン・コミュニケーションズと英ボーダフォンとの合弁企業であり、ベライゾンが55パーセント、ボーダフォンが45パーセントの持分を有する。ボーダフォンは、GSM陣営であるにもかかわらず、ベライゾン・ワイヤレスはCDMA陣営にあり、共通サービス、ローミングサービスなどは、互いに難しい状況にある。
第三世代通信規格CDMA2000 (1x EV-DO)を採用している。第一世代(アナログ)通信規格としてAMPSを採用していたが、2008年2月に終了した。
ベライゾン・ワイヤレスは、1999年にベル・アトランティック傘下の携帯電話事業者 Bell Atlantic Mobileと、ボーダフォン傘下の事業者Vodafone AirTouch Plc.とが合併して成立した。 Verizonという社名は、ラテン語のveritas(英語のtruth・真実)と、horizon(地平線・水平線)とを合成してつけられた。
かつてベライゾン・ワイヤレスは全米最大の加入者数を誇るキャリアだったが、2004年にシンギュラー・ワイヤレスがAT&Tワイヤレスを買収したため、現在では加入者数で逆転されてしまっている。
2007年11月に、ベライゾン・ワイヤレスは、オープンハンドセットポリシーを発表した。これは、従来までは、ベライゾン・ワイヤレスの承認端末のみが、ベライゾン端末として登録利用できたのにたいして、2008年からは、ベライゾン・ワイヤレスの非承認の端末でも、(ローミングでない)ベライゾン端末としてのネットワーク利用を認めるというものである。これは、GSM側では、アンロックされた端末とSimカードの組み合わせにより多種多様な端末の利用がなされていることへの、遅まきながらの対抗策と考えられる。
2008年2月には、全米の自社他社を含む、固定電話・携帯電話への通話定額サービスを発表。
また、同月に、同社は、4G技術としてLTEのトライアルを、2008年から始めると発表した。LTEは、W-CDMA/GSM系の技術である。同社は、世界のCDMA陣営のなかでは、ネットワーク規模、サブスクライバー数で最大規模の、CDMA陣営の筆頭であり、その行方は、注目されている。
2008年6月に、Alltelとの合併を発表した。この合併が、米独禁当局に承認された場合、ベライゾン・ワイヤレスは、AT&Tを抜いて、再び、携帯電話加入者数トップの座を取り戻すことは、ほぼ確実である。
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