ヘディング
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ヘディング (heading) とは、サッカーにおけるプレイのひとつで、頭を使ってボールを扱うことをいう。
ゴールキーパーやスローインの際などを除き、手を使ってボールを扱ってはならないサッカーにおいて、ヘディングは高くあがったボールの処理方法として重要である。同じジャンプ力であれば背の高い選手の方が有利であるため、ゴール前の攻防に関わるFWやDFは背の高くヘディングに強い選手が行う場合も多い(例外としてドイツ代表のクローゼは身長が183cmと世界レベルの190cmには満たないが、驚異的な跳躍力を武器にヘディングを得意としている)。又、セットプレーやクロスのパスの対応等でヘディングが上手いと得点のチャンスが増える。
- 一般に首を固定して上半身のばねを使い、おでこの位置でボールに当てるのがよいヘディングであるとされる。
- 守備の際のヘディングは山なりになってもよいが、相手のゴールを狙う際は叩きつけるように下を狙うほうがよいとされる。これはゴールポストを越えないようにするためと、地面に跳ね返った際の変化があるほうがゴールキーパーの反応が難しいためである。
- 離れた位置に飛んできたボールに飛び込んで行うヘディングをダイビングヘッドと呼ぶ。
[編集] ヘディングの危険性について
イングランドプレミアリーグのウェスト・ブロムウィッチ・アルビオンに所属していた元イングランド代表ジェフ・アストル氏(享年59)の死因について検視官は「選手生活で受けた頭部への度重なる打撃が脳に損傷を起こし、脳血管内に蓄積されたタンパク質が死の直接の引き金になった」としている。ボクシングで大型のグローブで殴られるほど内部へのダメージが大きいのと同様、サッカーボールも外傷に繋がらず内部(脳)へのダメージが大きいと言われている。しかしながら当時のボールは革製で特に水を吸い込んで重くなることもあったため当時よりはダメージは少ない。