プランク (人工衛星)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
プランク は宇宙背景放射を観測するための高感度、高分解能の観測装置を備えた人工衛星である。ESAで2000年に3番目の中規模計画として計画された。当初COBRAS/SAMBAと呼ばれていたが後に1918年にノーベル物理学賞を受賞したドイツのマックス・プランクに因んで改名された。
計画はNASAのWMAP探査機が広視野、低感度であるのに対してプランクは対照的である。相補的な成果が期待される。宇宙創世記の解明が期待される。
2008年にアリアン5でハーシェル宇宙望遠鏡と共に打ちあげられる予定である。
目次 |
[編集] 観測装置
2台の装置が搭載される;低周波数装置(LFI)高周波数装置(HFI)である。[1]両方とも30から857GHzの偏波と光子を検出する。
[編集] 低周波数装置
| 周波数 (GHz) |
帯域 (Δν / ν) |
分解能 (角度分) |
感度 (total intensity) ΔT / T, 14 ヶ月観測 (10-6) |
感度(polarization) ΔT / T, 14 ヶ月観測 (10-6) |
|---|---|---|---|---|
| 30GHz | 0.2 | 33 | 2.0 | 2.8 |
| 44GHz | 0.2 | 24 | 2.7 | 3.9 |
| 70GHz | 0.2 | 14 | 4.7 | 6.7 |
LFI は3つの帯域があり30-70GHzをカバーする。検出器はHEMTである。[1]
[編集] 高周波数装置
| 周波数 (GHz) |
帯域 (Δν / ν) |
分解能 (arcmin) |
感度 (total intensity) ΔT / T, 14ヶ月観測 (10-6) |
感度 (polarization) ΔT / T, 14ヶ月観測 (10-6) |
|---|---|---|---|---|
| 100GHz | 0.33 | 10 | 2.5 | 4.0 |
| 143GHz | 0.33 | 7.1 | 2.2 | 4.2 |
| 217GHz | 0.33 | 5.0 | 4.8 | 9.8 |
| 353GHz | 0.33 | 5.0 | 14.7 | 29.8 |
| 545GHz | 0.33 | 5.0 | 147 | N/A |
| 857GHz | 0.33 | 5.0 | 6700 | N/A |
HFIは100 ～ 857GHzの間で6つの周波数帯を持つ。ボロメータで光子を検出する。4台の低周波帯では感度は線形であるが2つの高周波帯では違う。[1]
[編集] 脚注
- Planck: The Scientific Programme (also known as the Blue Book). European Space Agency. ESA-SCI(2005)-1. Version 2.
[編集] 関連
- 宇宙背景放射の実験
- 観測的宇宙論
[編集] 外部リンク
 |
この項目「プランク (人工衛星)」は、宇宙開発に関連した書きかけの項目です。加筆・訂正などをして下さる協力者を求めています。（Portal:宇宙開発） |
