ブルーノVz.37重機関銃
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正式名称 | ブルーノVz.37 | |
全長 | 1105mm | |
銃身長 | 678mm | |
重量 | 18.8㎏ | |
口径 | 7.92mm×57 | |
装弾数 | 100~200発 | |
発射速度 | 500~700発/分 | |
製造国 | チェコスロバキア | |
製造 | ブルーノ国営工場 他 |
ブルーノVz.37重機関銃は1937年にチェコスロバキアで開発された重機関銃である。
[編集] 開発経緯
第一次世界大戦において1907年にオーストリア・ハンガリー帝国の制式機関銃となったシュワルツローゼ重機関銃がある。この重機関銃は当時オーストリア人であったシュワルローゼが設計しステアーダイムラー社により生産、第一次大戦後も オランダ・ハンガリーなど多くのヨーロッパ諸国に採用された。大戦後、オーストリアから独立を果たしたチェコスロバキアの陸軍はこのシュワルローゼM1907重機関銃を引き続き使用していたが、1919年に入いると旧式化を理由に新たに新型重機関銃の開発を進めている。
[編集] ブルーノVz.37重機関銃の登場
シュワルローゼは機関部の故障などは少なく、当時にしては優秀な重機関銃であったが他国の空冷式機関銃と比べて重く扱いづらいとされた。そこで陸軍はシュワルローゼ重機関銃の機関部の改良及び銃身部の延長を行い重量を軽減、1937年にブルーノVz.37重機関銃が開発された。原型は当時チェコスロバキアの銃技師であったホレック兄弟(ヴァーツレフ&エマニエル)によりデザインされ特徴は弾薬に7.92mmのモーゼル弾を使用し給弾方式にはベルト式を採用、ガス圧作動方式で銃身の冷却機構には空冷式を採用している。機関部はシュワルローゼに比べて簡略化され、長期間使用しでも故障が少なかった。銃身も簡単に交換できるように改良され、機関部の緩速器装着により銃の外部から速射速度の変更が可能、また銃架には三脚型を使用し主に対空射撃用として使用する事が可能であった。
[編集] その後
VZ.37はその後、1937年から1945年までゾブロジョヴカやブルーノ国営工場で製造され、チェコスロバキアの支援機関銃として活躍した。 またVZ.37はZB53の名称で世界各国に輸出され、イギリスのヴィッカーズ・ベーザ機関銃に始まり中華民国やベネズエラなどZB53は世界に広く輸出された。その後1937年にチェコスロバキアがナチス・ドイツに占領されるとVz.37はドイツ軍からはMG37(t)と命名され2線級部隊の間で使用されている。