ピアノソナタ (バルトーク)
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バルトークのピアノ・ソナタ Sz.80は、習作時代を除けば彼が書いた唯一のピアノ・ソナタである。
- 演奏時間:約15分
- 作曲時期:1926年
目次 |
[編集] 概説
自らもフランツ・リストの系譜に繋がる優れたピアニストであったバルトークが、自らのレパートリーの1つとして作曲した作品であると同時に、どちらかと言えば小品の方が多い彼のピアノ作品の中で、大規模な構造を持っている数少ない作品の1つである。
形式的にはクラシカルなソナタ形式を踏まえ、オーソドックスな3楽章で構成されているが、様々な音階(長音階や短音階に加え、全音音階や五音音階など)の使用、半音階的な和声による調性感の不明確な響きに加え、バルトーク特有のピアノの打楽器的な使用、重厚な和音塊が特徴。
演奏には彼自身が弾くことを前提として作曲したピアノ協奏曲第1番、第2番と同様にかなりのテクニックが要求される。
[編集] 曲の構成
概説の通り、形式的にはウィーン古典派が確立した伝統的3楽章構成になっている。
[編集] 第1楽章 Allegro moderato
ホ調(バルトーク本人は1927年のアメリカ演奏旅行時のインタビューで「ホ長調」と語っているが、実際は長調とも短調とも言えない)、ソナタ形式。
リズミカルでエネルギッシュな第1主題、やや穏やかな第2主題、舞曲風の第3主題の3つの主題を持つ。展開部は比較的簡潔で再現部に戻るが、提示部に比べてかなり短くなっている。
[編集] 第2楽章 Sostenuto e pesante
ハ(短)調、三部形式。
まるで葬送音楽のような重々しい楽章。鐘のような響きが特徴。ピアノ協奏曲第1番の第2楽章と共通するものを感じさせる。
[編集] 第3楽章 Allegro molto
ホ調、ロンド形式。
バルトークは自作の終楽章に民俗舞曲的な主題を用いることが多かったが、この曲も同様に舞曲調の主題を基本主題においている。この主題が間に様々な主題を挟み、様々に変奏されながら何度も出現する。