パナール・24
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パナール・24(Panhard 24)はフランスの自動車メーカーであったパナールが1964年から1967年まで生産した小型乗用車。当時提携関係にあったシトロエンの影響が感じられる(特にフロントエンドには1968年以降のシトロエン・DSとの共通性が強い)ボディを持ち、2ドアクーペは24C(=クペ)、1965年に追加された2ドアセダンは24B(=ベルリン)とそれぞれ呼ばれた。エンジンは1946年以来の850ccの空冷水平対向2気筒。
シトロエン・グループ内においてはアミ6とID19の中間車種として、スペシャリティーカー的位置づけを与えられていた。(高出力版「ティグル」も引き続き存在し、それぞれ24BT・24CTと呼ばれ、1965年以降は上級シトロエンに倣って、4輪ディスクブレーキが与えられた)
世界最古の自動車メーカー、パナールの最後を飾るにふさわしい優れた車だったと言われるが、1965年には、パナールの乗用車部門はシトロエンに完全に吸収され、1967年には一般向け乗用車の生産を終了、24は消滅した。生産台数は28,945台であった。1970年に発売されるシトロエン・GSには、24の技術的ノウハウが生かされたと言われる。
日本にもシトロエンを扱っていた日仏自動車が代理店となって少数輸入された。