バーナビー・ロス
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バーナビー・ロス(Barnaby Ross)は、アメリカの探偵作家。後にエラリー・クイーン(Ellery Queen)の別名義であることを公表したため、下記の著作は現在エラリー・クイーン作として出版されている。
探偵役は、引退した舞台俳優ドルリー・レーン(Drury Lane)。 特に『Yの悲劇』は、S・S・ヴァン=ダイン の『グリーン家殺人事件』の影響を受けつつも、さらに意外な犯人で、推理小説の歴史に残る傑作とされる。
[編集] 著作リスト
- 1932年 Xの悲劇 (The Tragedy of X)
- 1932年 Yの悲劇 (The Tragedy of Y)
- 1933年 Zの悲劇 (The Tragedy of Z)
- 1933年 レーン最後の事件 (Drury Lane's Last Case)
[編集] 関連項目
[編集] バーナビー・ロス名義使用の真相
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
エラリー・クイーンが『レーン最後の事件』で表明しているところでは、『レーン最後の事件』で採用している意外な犯人のトリックの作品を書くという目的のために、出版社を替え、バーナビー・ロス名義でドルリー・レーンという英国の劇場の名を付けた探偵を創造して上記4作を書いた(要は先行する3作は、4作目のトリックをより際立たせるため)ということになる。捨てペンネームとでもいうか、クイーンの覇気満々の時代の念の入った仕事である。 なお、クイーン名義ローマ帽子の謎中に「バーナビー・ロス殺人事件」なる語句を挿入し、読者にヒントを与えていたのだと主張している。