バブルカー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
バブルカーは小型の自動車。車体に対するキャノピーの大きさからバブルを思わせるのでこう呼ばれる。
[編集] 概要
BMW・イセッタ、メッサーシュミット・KR200などが知られる。サイクルカーの流れを汲む極めて小さな自動車で、最低限の装備、機能しか持たないため、ほとんどが三輪車であったり、ドアの枚数が少なかったりと特徴的なデザインを持つ。もともとは「雨を避けることが出来るスクーター」として発想されているため、ドイツではカビネンローラー(キャビン付きスクーター)と呼ばれていた。
第二次世界大戦後、困窮が続いた欧州を中心に一気に広がったが、多くのメーカーが「きちんとした」自動車を安価に製造することができるようになるにつれ、数年後にはまったく見向きもされなくなった。イギリスの自動車設計者アレック・イシゴニスが、当時、街に大量に走り出したバブルカーを見て、そのあまりの未完成度に驚き、設計したのがミニであった。
バブルカーのもうひとつの特徴として、その多くがドイツの元航空機メーカーが製造していたことであり、シンプルな中にも航空機技術で培った最先端技術(モノコックフレームや大型アクリル成形など)が盛り込まれていたことが挙げられる。
もともと安価な車両のため現存数は極めて少なく、またその独創的なデザインから、現代では愛好家間で高額で取引されている。
日本でも、軽自動車の規格の設定は、こうしたバブルカーの製造・登録の為であった。
[編集] 関連項目
- ミニカー (車両)
- フジキャビン
- シトロエン試作車 C
- フルダモビル
- ハインケル キャビーネ
- イセッタ
- メッサーシュミット KR175
- メッサーシュミット KR200
- メッサーシュミット TG500
- トロジャン
- ヴェロエレックス
- マイクロカーの製造国別一覧
[編集] 外部リンク
The Bubble Car Museum A Museum of Bubble cars in England