ハクトウワシ
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?ハクトウワシ | ||||||||||||||||||||||||
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種の保全状態評価[1] | ||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) |
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Haliaeetus leucocephalus L., 1758 |
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和名 | ||||||||||||||||||||||||
ハクトウワシ | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
bald eagle |
ハクトウワシ(白頭鷲、学名Haliaeetus leucocephalus L.、英:bald eagle)は、タカ目タカ科に属する鳥類。
目次 |
[編集] 形態
体長76~92㎝で、翼を広げると2mを上回る大型のワシ。体色は褐色だが、肩から頭にかけての部分が白くなっているのが大きな特徴となっている。幼鳥は全身が褐色の斑点で覆われ、成長と共に頭部の白さがはっきりとしてくる。
[編集] 分布
北アメリカ大陸の沿岸部に広範囲に分布。海岸や川沿い、湖沼の近辺に生息する。
[編集] 生態
主に魚類を捕食する。魚のほか、カモメや動物の死骸も食べる。アメリカ合衆国では、一時は乱獲、森林伐採による営巣地の減少、餌となる魚の農薬による汚染やポリ塩化ビフェニル(PCB)による汚染などによって分布域が縮小し、個体数も激減したが、継続的な保護活動により現在では個体数が順調に回復している。
[編集] 保護現状
IUCNレッドリストでは、軽度懸念(LOWER RISK - Least Concern)とされている。
アメリカ合衆国では、1967年に絶滅危機(Endangered)に分類された。その後、個体数の順調な回復と生息地の存続状況を受け、1994年には絶滅危惧(Threatened)に昇格。そして、2007年6月29日には米国絶滅危機種リストから完全に除外された。[2]。
[編集] その他
アメリカ合衆国の国鳥。アメリカ合衆国では、その特徴的な外見も手伝って、その存在は非常に有名であり、多くの省庁の紋章、また法執行機関記章に取り入れられている(「teardrop with bald eagle」(涙滴型にハクトウワシ)というデザインが定形として存在する)。ハクトウワシは、1940年のハクトウワシ保護法(The Bald Eagle Protection Act、現ハクトウワシ・イヌワシ保護法)と1918年の渡り鳥保護条約法(The Migratory Bird Treaty Act)によって保護されている。合法的にワシの羽を採集するには、まずアメリカ合衆国魚類及び野生動物保護局(United States Fish and Wildlife Service)から許可を得なくてはならない。
北米先住民の多くの部族は、ハクトウワシを聖なる生き物と見なす文化を持ち、ハクトウワシやその羽を儀式や正装に用いる。先住民によるワシの羽の利用は鷲羽法(Eagle feather law)で規定されている。ワシの羽の採集許可証の申請をする者は、少なくとも祖父母の一人が純血の先住民であることを立証しなくてはならない。
ロサンゼルスオリンピックのマスコットキャラクターであったイーグルサム(Eagle Sam、Sam the Olympic Eagle)のモデルとなった鳥である。また、アメリカ陸軍第101空挺師団の師団章「スクリーミングイーグル」(Screaming Eagles)は同鳥をモデルにしている。
[編集] Sibley分類体系での位置
シブリー・アールキスト鳥類分類 |
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[編集] 参考文献
- ^ Haliaeetus leucocephalus (Species Factsheet by BirdLife International)
- ^ http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20070629-219441.html