ニコンの銀塩コンパクトカメラ製品一覧
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ニコンの銀塩コンパクトカメラ製品一覧は、ニコンの発売してきた銀塩フィルムを使うコンパクトカメラの一覧。35mmフィルムを使うカメラとAPSフィルムを使うカメラの両方を扱う。
ニコンは高級機志向であったこともあり、1980年代に入るまでコンパクトカメラを生産していなかった。オートフォーカス一眼レフ開発前夜の時期は一眼レフ市場が冷え込んだ時期であり、新たな可能性を求めてコンパクトカメラ市場に参入したものと思われる。2005年11月現在ニコンのホームページを見る限り、国内販売されている銀塩コンパクトカメラは存在しない。
ニコン製のレンズは原則「ニッコール」ブランドを使用しているが、銀塩コンパクトカメラの多くのレンズは「ニッコール」ではない[1]。
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[編集] 135フィルムを使うコンパクトカメラ
[編集] L35AF/AD
ニコンのコンパクトカメラ第1号機。1983年3月発売。愛称は「ピカイチ」。このクラスのカメラとしては贅沢な4群5枚35mmF2.8レンズやオートポップアップスピードライトを採用し、露出補正機構やフィルターねじの装備など堅実な設計のカメラだった。なお「AD」はデート機構付きのもの。多くの派生モデルを生み、1990年代初頭までニコンのコンパクトカメラは「ピカイチ」の一族のみで構成されていた。派生モデルとしては「メイト(35mmF3.5の普及版)」、「テレ(35mm/65mmの2焦点カメラ)」、「カリブ(3メートル防水カメラ)」「ズーム」などがある。
[編集] ズーム105ワールドタイム
ズームコンパクトカメラの最高峰を目指した野心作。オートフォーカス一眼レフのようなパッシブオートフォーカスを採用し、ワイドエリアオートフォーカス・スポットオートフォーカス・予測駆動オートフォーカスモードを持つ。フィルムの途中交換機能や世界24エリアのデート機能、焦点距離を切り替えるズーム連写モードや、撮影倍率を一定にするイメージサイズロック、プラスマイナス2EVの露出補正など、並みの一眼レフを凌駕する多機能機であったが、重量520グラムとなり、重さ大きさも一眼レフ並みになってしまった。1992年3月発売。
[編集] ニコンミニ
発売当時は世界最小最軽量だった28mm沈胴式レンズを持つカメラ。レンズの描写が評判でプロのサブカメラ等にも使われた。ミニズームやメタルズームなどの派生モデルがある。1992年6月発売。
[編集] 35Ti/28Ti
ニコンの高級コンパクトカメラ。35Tiは35mmF2.8、28Tiは28mmF2.8の「ニッコール」レンズが使われている。チタン外装のボディー、一眼レフ並みのマルチパターン測光を持つ。コンパクトカメラではこのシリーズのレンズのみに「ニッコール」の名称がつけられている。35Tiは1993年12月、28Tiは1994年9月発売。
[編集] ズーム700VRQD
スチルカメラとしては世界で初めて手ブレ補正機能を搭載したカメラ。その手ブレ補正機能は現在いくつかのデジカメで採用されているのと同じジャイロと補正光学系を組み合わせた方式であった。1994年4月発売。
[編集] ライトタッチズーム
ニコンのコンパクトカメラでは最後のシリーズ。デジカメの普及した時期と重なるため、特に話題になることもなかった。上級機にはEDレンズを採用したモデルもあった。2005年11月時点ではすべて生産終了となっている。
[編集] APSフィルムを使うコンパクトカメラ
[編集] ニュービス
APSフォーマットのコンパクトカメラシリーズ。35mmフィルムのコンパクトカメラより一足早く生産終了となった。