チュオン・チン
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チュオン・チン(Trường Chinh、「長征」、1907年-1988年)は、ベトナムの政治家。党内における理論家であり、共産党書記長などの要職をつとめた。
[編集] 生涯
ホー・チ・ミンらによって組織されたベトナム共産党(まもなくインドシナ共産党と改称)に初期より加わった。中国共産党の毛沢東に心酔し、自らの呼称も「長征」を意味する「チュオン・チン」とした。(本名はĐặng Xuân Khu。)大戦中より党書記長の地位にあったが、インドシナ戦争後の行き過ぎた土地改革が農民層の反発を招き、その責任を問われて更迭された。1986年に再び書記長に就任し、同年末の第六回党大会において、市場経済の原理を導入する流れを作りだした。この党大会を経て、ベトナムではドイモイ(刷新)の時代へと入った。
[編集] 参考文献
- 石井米雄、桜井由躬雄編 『世界各国史5 東南アジア史Ⅰ』 山川出版社、1999年